著者の林直人さんはオンライン学習塾を経営していますが、会社に営業マンは1人もいないそうです。
人と直接会い、面談で勢いを作り、その勢いの中で年100万円の高額契約を結ばせる。それが塾の営業マンの腕の見せ所です。
そんな中、林さんの塾では体験授業を10日間受けてもらい、気にいってもらえたら契約、気に入らなかったらやめていいという形のメッセージをLINEで送るだけです。無理矢理高額な契約を結ばれることがないので、顧客からは喜ばれるそうです。
では、なぜ人と直接会い営業をしないのか?
それは人と直接会うととても疲れてしまうからです。ここ数年、HSPという言葉が流行りましたが、そこまでいかないにしても「人と会うのが苦手な人」は一定数います。
そこで、林さんは、人と直接会うのを月に2、3回にして、極力人と会わずに仕事をすることを心がけているそうです。それでも毎年100人以上の生徒を指導し、早稲田、慶応、上智を中心に合格者を多数輩出しています。
人には向き不向きがありますが、林さんの実績からは、やり方を工夫すれば人と会わずに稼ぐことも可能だということがわかります。ましてや今はネット社会です。最新のテクノロジーを駆使することで、効率よく稼ぐことができます。
このブログでは、「人間嫌いでも人と会わずに稼ぐための7つのポイント」を解説していきます。
⬛人間ぎらいのマーケティング 人と会わずに稼ぐ方法(林直人著 / 実業之日本社)
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- マーケティング。
- 真似できないビジネスを考える。
- あらゆる媒体でNo. 1になる。
- YouTubeを使って人と会わずに稼ぐ。
- Amazonを使って人と会わずに稼ぐ。
- Googleを使って人と会わずに稼ぐ。
- 問い合わせ率を高める。
Contents
ポイント① マーケティング
マーケティングとは売れる仕組みづくりのことです。具体的には4つのポイントがあります。1つずつ解説していきます。
- 顧客の不安不満を汲み取る
- 適切な価格
- 適切な品質
- 解決策
ポイント1. 顧客の不安不満を汲み取る
不安や不満が多い商品で典型的なのは、お役所が提供しているサービスです。
警察、軍隊、学校、刑務所、水道、ガス、電気、電話、生活保護など、お役所が提供しているサービスはたくさんありますが、あなたはこれらの品質に満足していますか?
不審者やストーカーのトラブルも、住んでいるエリアによっては、警察がちゃんと対応してくれなかったようなニュースもあったし…
学校も同じです。推薦入試を受けたいのに学校の先生が対応してくれない、このような場合に、AO・推薦入試対策の塾が頼りになります。基本的に公務員がいる所には商機があります。
商売のネタに困ったら、まずお役所の仕事内容を確認してみてください。
ポイント2. 適切な価格
基本的に適切な価格とは、既に売られている商品の半額以下です。
値下げは良くないという経営者は多いですが、値下げしなければ新規参入者の商品は売れないです。そのため、既に売られている商品の半額以下なのに、営業利益率は50%以上になるような商品を考えるべきです。
これを考える上でヒントになるのが「ブルーオーシャン戦略」です。
顧客が最重要視する要素以外の機能を削ることで、競争相手よりも安く商品を販売できる。
- 「校舎や自習室を用意しない」ことでコストを削る。
- 「毎日生徒の進捗を確認する」という事業のコアコンピタンスを死守する。
→ 既存商品の半額以下の価格で利益の出る商品を提供できる。
ポイント3. 適切な品質
ブルーオーシャン戦略で機能の切り分けを行うときに、「どの機能を残し、どの機能を捨てるのか」というのも商品開発を考える上で大切です。
このとき見るべきデータは、自分たちの顧客の導線ではなく、ライバル業者の顧客の導線です。ライバル業者の顧客は、どのような部分をじっくり見ているのか、逆にどのような部分はさほど気にしていないのか、これをじっくり見てください。
「オンラインゲームやSNSのどこに魅力を感じているのか?」
「学習塾としてオンラインゲームやSNSの代わりになるものを提供できないか?」
を、考える必要があるということですね!
ポイント4. 解決策
商品を売るときに気をつけるべきなのは、効果のある商品を効果がある人に売ることです。
これは当たり前に思えますが意外とできていないです。たまたま効果のない商品が売れたとしても、それを買ったお客はリピート購入しようと思わないです。
基本的に商売をするのであれば、正の循環が生まれる必要があります。「騙された」と思う人が多い商売は、そのときうまくいっているように見えても絶対に長続きしないです。
お客の不安や不満をしっかり解決できるような商品を作るようにしてください。
- 顧客の不安不満を汲み取る。
- 適切な価格にする。
- 適切な品質にする。
- 解決策(お客様の不安や不満を解決できる商品)を提供する。
この4つのポイントを踏まえた上で、マーケティングを実践してみてください。
ポイント② 真似できないビジネスを考える
人と会わずに稼げるビジネスは人と会って稼ぐビジネスと異なり、直接人と合わないためネットビジネスに限られます。ネットビジネスである以上、多くの人が「これは儲かる」と思うようなビジネスでは、競争相手が多すぎて勝てないです。
そこで、多くの人が「こんなことできっこない」と思うようなビジネスをする必要があります。
- 参入するのに「免許」がいる。
- 参入するのに「国の許可」がいる。
- 参入するのに必要な「免許」や「国の許可」が、なかなか下りない。
- 参入するのにすごく「お金」や「人手」がいる。
…など、世の中でこのような固定観念を持たれているビジネスが対象になります。
このような業種を狙ってビジネスをするのは、2つの面で合理的です。
- このような業種は現状で競争がゆるいため、顧客が大きな不安不満を抱えているケースが多いです。
- 起業しようとする人が少ないため、今後も競争がゆるい可能性が高いです。
この2点は商売をする上ではとても大切なことです。
さらに補足すると、人と会わなくても良いビジネスとは、直接会う前から圧倒的な信頼関係が築けるようなビジネスです。
この圧倒的な信頼関係の源泉になるのは、あなたにしか作ることのできないコンテンツです。自分にしか作れないコンテンツはいわゆるニッチなものなので、他の人が真似しようとしても大きな利益は見込めないです。また、そのコンテンツが今まで誰も語ろうとしなかった真実であり、それを隠すことによって多くの利益を得ている人がいる場合にも、あなたのコンテンツはあなただけのものになります。
このように、人と会わなくて良いビジネスのコツは、手間ひまを惜しまないこと、そしてタブーを惜しまないことです。これらを踏まえた上で、誰にも真似できないビジネスを考えてください。
ポイント③ あらゆる媒体でNo. 1になる
商品力を高める要素としては、とにかくニッチなケースにしっかり対応することが大切です。
メジャーなケースについては既に対応しているメジャーな業者があるので、狙うべきはニッチなケースです。
たとえば探偵社であれば、「夫、女装、ゲイ、不倫」で検索するような人がターゲットになります。そして、このようなニッチなケースを積み重ねて束にしてください。一人ひとりの人間が抱える課題はそれぞれ違います。
小さなNo. 1を集めることで、やがて大きなNo. 1になることができます。
ここで大切なのが、ニッチなケースの対応事例を積み重ねていく段階で、それがしっかり記録に残るようにすることです。
マスコミであれば、「記事にする」「動画にする」。
予備校であれば、「合格体験記にする」「合格者インタビューにする」。
探偵社であれば、「ケース記事にする」「利用者インタビュー動画にする」。
…など、積み重ねて記録として残していくことが大切です。
など、このように積み重ねていくことが大切です。
Google、YouTube、Amazon、Twitterなど、ありとあらゆる媒体で、自分の本業に関するどんなキーワードを検索しても、自分の商品以外出てこないようにします。とにかくコンテンツを他の会社の10倍出し、コンテンツの飽和状態、独占状態を生み出します。この独占のみが利益を生みます。
さらに、コンテンツを作るときは、「最小の努力で最大の効果」を狙わないことが大切です。最小の努力で最大の効果が得られるのであれば、みんな真似します。
大切なことは「最大の努力で最小の効果」を手に入れることです。
- とにかく競争相手が面倒だと思うこと
- 面倒な上に欲しがる人が少ないこと
- ただ真面目な顧客がやってほしいと思っていること
ポイント④ YouTubeを使って人と会わずに稼ぐ
YouTubeは圧倒的に費用対効果が良い、人間嫌いのマーケティングの救世主です。
すばらしいところは、一度撮影すれば何度でも使い回しができることです。自分の分身が繁忙期や閑散期にかかわらず、毎日働いてくれます。YouTubeチャンネルを運営する上で大切なことは、チャンネル登録者数を増やすことではなく、買う気のある視聴者数を増やすことです。
たとえば塾業界では、共通テストのような誰でも受けられる試験の解説を流して、大量のチャンネル登録者数を確保しても、ほとんどお金にならないです。
狙うべきは、断然後者です。
◯自分の本業で、なるべく少ないチャンネル登録者数で、収益を得る。
- 自分の本業であれば、少なくとも毎年新製品を開発が可能。
- 自分の本業なので、いきなりすべての商売がダメになることがない。
- 『間接的に収益を上げるビジネスモデル』に構築する。
例)自社の商品を宣伝する、個別カウンセリングにつなげる、オンラインサロンに誘導する
×YouTubeからもらう報酬や企業案件はあまりあてにならないと思った方がいい。
- YouTubeからもらう報酬は上がり下がりが激しい。
- 企業案件も景気の良し悪しで変動がある。
ポイント⑤ Amazonを使って人と会わずに稼ぐ
- 購入までの距離が近いことから、衝動買いを誘発する
- 店舗の初期費用とランニングコストが安い
- 物流が圧倒的に優れている
ここでは、本の出版も例にとります。
まず、衝動買い需要を取り込みやすい本は、ライフステージの変曲点に役立つ本です。
人生の大きな分岐点に立った時に役立つような本は、衝動需要を取り込みやすいです。
ただし、基本的に出版で手がけるテーマは、自分の本業と深く関わっているものにしてください。
また、出版単体で生み出すことができる利益は、あくまでも微々たるものです。これをメインの収益として考えないことがポイントです。自分の本業に対する導線だと割り切って進めていくことです。
『本を1つの宣伝媒体と捉えて考えていく』ような柔軟な発想が大切です。
- 学習塾を経営している場合
…ターゲットにしている学校の過去問集を出版する。 - 結婚相談所を運営している場合
…最近結婚した芸能人の結婚を勝手に占う本を出してみる。
ポイント⑥ Googleを使って人と会わずに稼ぐ方法。
Googleの検索結果で上位表示され、自らのウェブサイトにたくさんのお客を集めることで多くの制約を確保するようなビジネスには、様々なメリットとデメリットがあります。
- 基本的に検索順位が安定していれば、安定的に決まった数の顧客を毎年獲得できる。
- 一度記事を作っておけばYouTubeやSNSなどと違い、かなり長い期間、既存の記事がお金を稼ぎ続けてくれる。
- 顔を出さなくても運営できるので、自分自身をリスクにさらす可能性も低い。
- 最近は順位の変動が激しく、上場企業でもこの変動によってかなりの損失を負っている会社がある。
- 顔を出さないことで、実は獲得できる売り上げを逃している。
- 最近では、動画と連動させないとGoogleでもなかなか検索上位を確保しにくくなっている現状もある。
では、どのように対処すればいいのか?
具体的には、狙っているキーワードについて、検索順位3番以内に入る必要があります。
これを確実に狙うために、SEOのプロが参入していない業界を狙ってください。
SEO対策に強いプレイヤーがどれだけ参入しているかは、自分が狙いたいキーワードで検索するとわかります。
狙いたいキーワードで検索したときに、業者ランキングサイトや業者比較サイトが出てくる場合には、そのマーケットはもうすでにSEOのプロが参入している業界です。このような業界は避けて、できるだけSEOが弱い競合しかいないマーケットに参入するようにしてください。
ポイント⑦ 問い合わせ率を高める
売り上げを増やすためには、問い合わせ率を上げることが大切です。
ただし、ただ問い合わせが増えれば良いというものではなく、客単価の高い成約に結びつく問い合わせを獲得する必要があります。そのため、少なくとも初期の段階では無料プレゼントで集客するのはやめたほうがいいです。このようにするとプレゼント目的で来る問い合わせが減り、無料体験など制約を前提とする問い合わせが増えます。
一方で、問い合わせしてくれた顧客の成約率を上げたいときは、どんどんプレゼントを送った方がいいです。
「ここまでやってもらえるのか!」と感動させるくらい、プレゼントしまくってください。
また、普段のありとあらゆるコミュニケーションが顧客の期待以上であることも大切です。
たとえば、細かいお願いをされたときの対応です。この対応がきちんとできているかどうかで、顧客のその会社に対する評価が決まります。そして、この評価はどれだけ営業しても、まず変わることはないです。
そのため、腕利きの営業マンを雇ってひたすら営業するよりも、普段の行動でぐうの音も出ないほど目配りや気配りを徹底することの方が重要です。
期待以上のプレゼントで問い合わせ率を高め、細かいコミュニケーションを通じて成約率を上げてください。
まとめ
- マーケティング。
- 真似できないビジネスを考える。
- あらゆる媒体でNo. 1になる。
- YouTubeを使って人と会わずに稼ぐ。
- Amazonを使って人と会わずに稼ぐ。
- Googleを使って人と会わずに稼ぐ。
- 問い合わせ率を高める。
参考文献
⬛人間ぎらいのマーケティング 人と会わずに稼ぐ方法(林直人著 / 実業之日本社)
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