「比べず、とらわれず、生きる」 枡野 俊明

こんにちは、あっきーです!

あっきー
あなたは「今」を一生懸命生きていますか?

モコ
僕は毎日一生懸命生きています!

僕たちは過去・現在・未来の3つの時の中に生きています。
しかし禅(ぜん)の世界では、過去と未来は存在しておらず、「今」という一瞬だけ存在しています。過去にばかりとらわれていても、前には進まないです。また、起こってもいない未来を心配することは、今という時間を無為に過ごすことです。

人生の真実は「今」という時間の中にしかなく、今を一生懸命生き切ることが、禅の教えの基本です。
今回のブログでは、人と比べず、とらわれず幸せになれる言葉を10個紹介します。

あっきー
たった一つの言葉が人生の道しるべになることもあります。

モコ
君の人生に寄り添っていく言葉を見つけよう。

参考になった人は、コメントをください。また心に感じた言葉があったらコメント欄で教えてください。

Contents

1.一切唯心造(いっさいゆいしんぞう)
~不安や心配事は心が作り出すもの~

あっきー
僕たちは生きていく中で、様々な不安や心配事を抱えています。

モコ
確かに毎日不安だらけです。

大きな不安から小さな心配まで、程度の差はありますが、これらと付き合いながら生きていくことが、人生です。

しかし、寝ても覚めても、不安感に苛まれていれば、心が病んでいきます。

「一切唯心造(いっさいゆいしんぞう)」
全ての現象は、僕たちの心が作り出しているもの」という意味です。不安や心配とは、実態がないです。

あっきー
自分が勝手に想像して、不安になっているだけです。

もし大きな病気に罹って(かかって)しまったらと不安に思う気持ちは分かります。しかし今は健康であるのに、将来の病気のことばかり考えて心配ばかりしていたら、それこそ病気の方から近づいてきます。今が健康であるなら、それに感謝しながら一生懸命に毎日を過ごして下さい。不幸にして病気になったら、その時に考えればいいことです。

人間には立ち向かうだけの力が与えられています。あれこれと不安を作るのではなく、今という瞬間に目を向けて下さい。もし本当に心配するのなら、それが起こらないように努力をすることです。自分の行動や意思で避けることができるのであれば、やれるだけのことをやって下さい。一番いけないのは、心配ばかり作りだして、自らは何もしないことです。

2個目、本来無一物(ほんらいむいちもつ)
~誰も、何も、もってはいない~

「本来無一物(ほんらいむいちもつ)」
人間はこの世に生まれてくるときに何ももっていない」という意味です。何も持っていないというのは、「物」だけではなく、邪(よこしま)な心さえも持っておらず、本当に純粋な心でこの世に生まれてきます。

あっきー
しかし、大人になるにつれて、様々なものを僕たちは手に入れます。

モコ
物や財産ばかりではなく、社会的な地位や学歴もそうですよね。

さらに人間は、一度手に入れたものを手放したくないという気持ちが芽生えます。それが執着になります。そしてたどり着く先が「もし今あるものを失ったらどうしよう」という不安感です。

例えば
たくさんのバッグを欲しがる人がいます。既に何個も手に入れているのに、それでも満足することなく、次々と手に入れようとします。そしてそれらに執着し、失うことを恐れています。クローゼットに眠っているバッグには、不安が詰まっています。

あっきー
けっして幸せや満足感は詰まってないです。

余計な不安感を生み出しているものを手放して下さい。最初は難しいと思うので、まずは1%を手放すことがおすすめです。

モコ
100個のバッグを持っているとしたら、1個だけ手放すってことですね。

たった一つのものを手放すことで、何が自分にとって無駄なものかが見えてきます。そうすると不安感もなくなります。自分の人生にとって大切なものは何か、絶対に手放してはならないものは何か、それが見えてきたとき、人生は豊かになります。

3.無縄自縛(むじょうじばく)
~あなたを縛っているのは、あなた自身~

あっきー
僕たちを縛り付けているものとして代表的なものに、「常識」があります。

礼儀や礼節などの常識はいいですが、それ以外の常識に縛られ過ぎないで下さい。
例えば、

  • 学校を卒業したら就職するのが常識
  • 就職したら結婚して家庭をもつのが常識
  • 就職した会社には定年まで勤め上げるのが常識
  • 夫婦が同じお墓に入るのが常識

などです。
これらは当たり前のことなのか?人はみんな同じではないです。皆が同じ常識の中に生きる必要はないです。「当たり前」を疑ってみて下さい。多くの人にとって当たり前のことでも、自分にとってはそうでないことがたくさんあります。そして自分自身の「当たり前」と出会うことこそが、自分の人生を生きることに繋がります。

「無縄自縛(むじょうじばく)」
自分のことを縛っている縄など存在せず、自分を縛っているのは、自らの思い込みに過ぎない。人間の心とは本来、自由なものだ」という意味です。

あなたの心を縛っている縄は、他の誰でもなく、自分自身だけがほどくことができます。人生に王道はないです。自分自身が何物にもとらわれない心で選んだ道が、自分だけの王道です。

4.主人公(しゅじんこう)~人生の主人公は、あなた自身~

あっきー
ドラマや映画でよく使われる「主人公」という言葉は、もともとは禅の言葉なんですよ。

モコ
そうなんですか!?

禅でいうところの「主人公」とは「本来の自分の姿そのもの」という意味を表しています。

「私の人生はこんなものなのか」という悩みを抱えている人が多くいます。

例えば

結婚して子どもが生まれ、やりたいことも我慢し、子育てを第一に考えてきた女性が、子育てを終えると「私はこれまで家事と育児しかしてこなかった。いったい自分の人生は何だったのだろう」と言います。

しかし家事と子育てを成し遂げたことは素晴らしいことです。毎朝、子どもたちのお弁当を作り、成長を見守り、一生懸命尽くしてきました。

「子育てしかしてこなかった」のではなく「私は子育てをしてきました」と胸を張って言った時、その女性は人生の主人公になります。

あっきー
主人公になるか否かは、結局は自ら(みずから)の心の持ち方次第です。

今与えられている環境の中で、一生懸命に自分に与えられた役割をこなして下さい。そんな気持ちで生きることが、人生の主人公になるということです。

隣の芝は青い」と言われるように、人はついよそ見をします。しかし、隣の道は、隣の人の人生です。他人の人生の舞台に顔を出したところで、あなたは主人公にはなれないです。主人公になれる場所は、自分自身に与えられた道しかないです。

5.心外無別法(しんがいむべつぽう)
~幸せとは、なるものではなく、感じるもの~

あっきー
全ての人が「幸せになりたい」と願っています。

モコ
僕もそのうちの一人ですよ!

そして多くの人は「もっとたくさんのお金が欲しい。そうすればもっと幸せになれるのに」と言います。

確かにお金は大切です。しかし、お金や物は一時の幸せを与えてくれたとしても、それが延々と続くものではないです。幸せとは「なる」「ならない」ではなく、心が感じるものです。幸せは感じるものです。

「心外無別法(しんがいむべつほう)」
これは、「この世に起こる全ての現象は、それを感じる人間の心の現われに過ぎない」という意味です。

幸せと不幸せ、悩みや不安さえも、あなたのまわりに起きていること全ては、自分自身の心が作りだしています。

「自分は不幸だ」とばかりに嘆いている人は幸せを見つけようとしていないだけです。まわりに落ちている、たくさんの幸せをかき集めて、それを心に感じて下さい。

あっきー
その積み重ねが、幸福な人生への道筋になっていきます。

6.水急不流月(すいきゅうにしてつきをながさず)
~比べることの愚かさ~

「水急不流月(すいきゅうにしてつきをながさず)」
どんなに川の水の流れが速くても、水面(みなも)に映った月影(つきかげ)を流すことはできない」という禅語です。

あっきー
僕たちはつい自分と他人を比較してしまいますよね。

モコ
確かにそうかもしれないです。

自分の身の回りの物や事について、とにかく全てを比べながら生きる人が多いです。僕たちは、他人と比較することで、自分の位置を確認しています。

不安感や悩みの多くは、比較の中から生まれてきます。

例えば
老後の暮らしに必要な貯金が、世間の平均貯蓄額に足りてないと不安になります。しかし、それは悩む必要のないことで、本当に心配ならば、貯める努力をすればよいです。

あっきー
誰かと比べることを止めると、悩みや不安の8割ななくなりますよ。

誰かと比べることは無意味であり、比較からはけっして幸福感は得られないです。世間の流れに飲み込まれず、水面(みなも)に映る月影(つきかげ)のような自分であることが大事です。

7.日日是好日(にちにちこれこうじつ)
~不安や悩みは一生続かない~

あっきー
この世にあるものすべては、常に変化をしています。

今日という日よりも、明日という日のほうが、確実に年をとっています。そして人間の心さえも常なるものではないです。つまり、その心が生み出している悩みも不安も、常なるものではないです。

モコ
永遠に続く悩みや苦しみは絶対ないってことですよね。
例えば
多くの人は思春期に数えきれないほどの悩みを抱えていたと思います。しかしその悩みを今も同じように抱えている人はいないはずです。大人になって経験を積んでいく中で、ほとんどの悩みは消えていきます。

もちろん人生での経験が増えれば増えるほど、悩みの範囲も増えていきます。しかし、それさえも時が解決してくれます。30代で悩んでいたことも、70歳になればきれいさっぱり忘れるからこそ、人間は生きていけます。

「日日是好日(にちにちこれこうじつ)」
1年の中で晴れの日もあれば、大雨の日もある。晴れの日には晴れの良さがあり、雨の日には雨の良さがある。そう思うことで毎日が自分にとって良い一日になる」という教えです。

悩んでいる今日も、苦しんでいる今日も、自分にとっては良い一日と考えてみて下さい。いずれは変わっていきます。雨の日が365日続くことは絶対にないです。

8.悟無好悪(さとればこうおなし)
~好き嫌いは、自分の心が生み出している~

あっきー
人との関わりの中に、好き嫌いはつきものです。

モコ
そうですよね。

実はこの好き嫌いは、先入観によって生み出されていることが多いです。しかしそれはとてももったいないです。あなたは、「嫌だな」と思っている人のどこが嫌いですか?「性格が合わない」「嫌いなタイプ」など色々な答えがあると思います。しかし、原因を客観的に見ると、どれも感情的なものに過ぎないです。相手にしてみれば、どうしようもないことであり、あなたの心が勝手に決めつけているだけです。残念なことに、こうした決めつけは人間関係の幅を狭くします。

モコ
嫌いな人と関わっている時間は、人生の中のほんの少しだよね。

あまり深く考えずにうっすらとした関係でもいいです。感情的に決めつけるのではなく、関わってみて下さい。

ただし、理屈抜きにどうしても好きになれない苦手な人もいます。そんな人に出会ったときは、あえて嫌いになる必要はないです。ただ放っておけばいいです。いずれ疎遠になり、自然に付き合いが消滅します。

9.薫風自南来(くんぷうじなんらい)
~縁は平等に訪れるもの~

 

あっきー
人は常に縁の流れの中に生きています。

その縁を結ぶか結ばないかは本人次第です。縁の中には、良き縁と悪しき縁がありますが、どちらの縁を結ぶかも自分次第です。「自分のところには邪(よこしま)な人間ばかり集まってくる」という人は、誰かのせいではなく、自分自身の問題であることを知って下さい。

 

縁というのは不思議なもので、人智を超えた力によって運ばれていきます。

例えば
お互いに惹かれ合う人と出会うのは、縁です。一つの縁を互いに結ぼうとした結果としてお付き合いをするようにります。しかし、そこから先は、縁は見えない力で運ばれていきます。二人で縁を結んで結婚したいと思っても、まわりの状況が邪魔をすることもあります。その結果、二人の心は離れてしまうこともあります。反対に、二人に結婚の意思がなくても、何となく結婚していた、ということもあります。

どちらも、大きな力によって運ばれた縁によるものです。縁とは、結んだ後にどこに運ばれるか分からないです。無理をして運ぼうとしても、なかなかうまくいかないこともあります。

 

そうであるならば、運ばれるままに身をゆだねて下さい。もし、その縁が思うように運ばなかったとしても、それは悲しむことではないです。一時は悲しみが襲ってきますが、やがてその悲しみも流されていきます。「縁が運ばれなかったのだな」と思うことで、また再び、目の前を流れる縁を捕まえるこ
とが大切です。

10.禅即行動(ぜんそくこうどう)~暇が焦りを生む~

「禅即行動(ぜんそくこうどう)」
あれこれ考えずに、まずは行動に起こすこと」という意味です。

あっきー
人間だれしも焦る気持ちを経験します。

この「焦り」の中には、他人との比較の中から生まれる焦りがあります。

例えば

職場の中で、同僚たちはどんどん成果を出しているから自分も早く成果をあげなくては、と焦ります。誰かと比較して焦る気持ちは分かりますが、ただただ焦っていても何も解決しないです。もし自分も早く成果を出さなくては、と焦っているのなら、あれこれ考える前に行動に移せばいいです。行動に移した瞬間に、焦る気持ちはなくなっていきます。

もし他人と比較して焦ってばかりいるとしたら、その人は何も行動を起こしていないからです。「やらなくちゃ」と口で言うだけで、実際は何もしてないです。

 

さらに他人と比較ばかりするのは、暇で時間をもてあましているからです。人間は、目の前のやるべきことに集中していれば、余計なことを考えなくなります。昔の日本は、余計な暇がなかったです。農家の人は、夜が明ける前から畑に出かけ、日が暮れるまで畑仕事をしています。隣の畑と比べている暇などなく、とにかく体を動かしながら、毎日働いていました。

あっきー
あれこれと考える暇などなく、日々身体を使って生きる暮らしを営んでいるからこそ、第一次産業に従事(じゅうじ)している人は心を病む人が少ないです。

 

何も行動に移さず、ただ自分一人で悩んでる人は、暇つぶしに悩んでいることが多いです。暇な時間を作れないように、仕事や趣味やボランティア活動をやってみてください。自分の時間を、自分の意思で埋める努力をして下さい。

まとめ

解説は以上です。人生の道しるべとなる禅語はありましたか?自分に刺さった言葉があれば、その言葉を実践してみてください。限りある命を生きる為に、今という一瞬一瞬を生きて下さい。今回のブログが勉強になったと思った人は、コメントしてください。

「比べず、とらわれず、生きる」
1.一切唯心造(いっさいゆいしんぞう)~不安や心配事は心が作り出すもの~
2.本来無一物(ほんらいむいちもつ)~誰も、何も、もってはいない~
3.無縄自縛(むじょうじばく)~あなたを縛っているのは、あなた自身~
4.主人公(しゅじんこう)~人生の主人公は、あなた自身~
5.心外無別法(しんがいむべつぽう)~幸せとは、なるものではなく、感じるもの~
6.水急不流月(すいきゅうにしてつきをながさず)~比べることの愚かさ~
7.日日是好日(にちにちこれこうじつ)~不安や悩みは一生続かない~
8.悟無好悪(さとればこうおなし)~好き嫌いは、自分の心が生み出している~
9.薫風自南来(くんぷうじなんらい)~縁は平等に訪れるもの~
10.禅即行動(ぜんそくこうどう)~暇が焦りを生む~

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