
こんにちは、あっきーです!
「めんどくさい」という強敵と対峙するには、科学的な戦略が必要です。
僕たちが日常的に行うあらゆる作業は脳と体が行うことであり、その使い方に明確な戦略が立てられれば、改善することができます。
つまり、めんどくさいは消せるということです。
脳には、通じやすい命令と通じにくい命令があります。例えば、人前でスピーチをするときに「緊張しないようにリラックスしていこう」と自分に言い聞かせたとします。これは脳に通じにくい命令です。
なぜなら、緊張しないようにリラックスしていくために何をすれば良いのか不明確だからです。これでは、脳は体にどう命令を出していいのかわからなくなってしまいます。
それに対して「今日は前に見学に来た小学生に説明したときみたいな感じで話してみよう」と言い
聞かせたとします。これは脳に通じやすい命令です。前にやったことがある行動を思い出して同じ
ようにやればいいので、脳はどの記憶を呼び出して、どのように体に命令すれば良いかが分かりま
す。
このように、脳には通じにくい命令と通じやすい命令があります。あなたが「めんどくさい」と感じるのは、自分の能力に命令をしているのが原因です。今までうまくいかなかったのは、脳に通じない命令を出していただけです。
性格や生い立ち、学歴、やる気は関係ないです。このブログでは、めんどくさいが消える脳の使い方を8個に絞って解説していきます。
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このブログを見てめんどくさいを消す方法がよくわかった、やる気が出てきたという人はコメントください。
Contents
「めんどくさい」と感じる原因
めんどくさい感情を消すために、まずはその正体を明らかにする必要があります。
めんどくさい感情は、無駄にエネルギーが使われたり、使えるエネルギーが少なかったりするときに出現します。
より正確にいうと、脳が今の状況や未来の姿が「わからない」ときに、人はめんどくさいと考えます。脳が「わからない」となる理由は3つあります。
脳は常に次の展開を予測し、それをうまく乗り切るために最適な体を用意しようとしています。はじめてのことが多すぎると、脳の中にある過去の記憶だけでは正確に予測できず、動きを命令できなくなります。
例えば、「今週中に提出しなければならない資料を作るのがめんどくさい」と感じるとき、脳の立場で表現し直すと「罰が怖くて動けない」となります。
自ら進んで作る資料ではなく、上司に指示されたり、役割として割り当てられたにした資料作成の場合、遅れたら怒られる、自分の作業ペースを急せかされる、という考えになりがちです。自分の安全を脅かされるという意識が作られると、危険を回避することが最優先になります。そうなれ体は代謝率(たいしゃりつ)が下がって動かなくなり、やる気は起こらず、危機が過ぎ去るのを待つモードになります。
▼まずは「めんどくさい」と感じる理由を理解して、対策をしていく
- めんどくさい感情は、脳が今の状況や未来の姿が「わからない」ときに出現。理由は3つ。難しい予測をすることにエネルギーを無駄遣いしたこと、生命維持を最優先するために使えるエネルギーが極端に減らされたこと、資源の奪い合いで1つの課題に使えるエネルギーが減らされたこと。
- まずは「めんどくさい」と感じる理由を理解して、対策をしていく。
夕方の体温を上げる
ここでいう体温とは、体の内部の温度である深部体温のことで、僕たちが日常的に計測する表面体温よりも1度くらい高いです。
僕たち人間は、深部体温が高いほど体のパフォーマンスが高くなるようにできています。
深部体温には、1日のうちで上がったり下がったりするリズムがあります。普段の起床時間の11時間後に深部体温が最高になり、起床時間の22時間後には最低になります。
深部体温のリズム作りは1分でできます。普段の起床時間の11時間後、その前後1時間のタイミングでスクワットを10回やってください。4秒をかけて1回行い、2秒休む、これを10回行います。オスス
メは、週4回以上やることです。
時間帯は多少ずれても構わないので、とにかくこの時間帯に体を動かす用事を作り、居眠りや座りっぱなしになることを防いでください。
▼人間は、深部体温が高いほど体のパフォーマンスが高くなるようにできている
- 何事もめんどくさいと感じてしまう理由は、やる気の問題ではなく、行動する体の深部体温が低いことが理由。人間は、深部体温が高いほど体のパフォーマンスが高くなるようにできている。
- 普段の起床時間の11時間後、その前後1時間のタイミングでスクワットを10回!4秒をかけて1回行い、2秒休む、これを10回。これにより体のリズムを整えることができる。
オススメは、週4回以上やること。今日から試してみる!
その日1番やりたいことを最初にやる
めんどくさい作業を目にしたとき、ぱっと手を出せる反応速度は時間帯によって異なります。
僕たちの脳は、目覚めてすぐが1番行動力が高く、夜眠る前が1番「めんどくさい」と感じるリズムを持っています。
これを言うと「緊急の連絡が来ているかもしれないから困る」と言う人が多いですが、実際にやってみると「別に困らなかった」という反応も多いです。脳の自動化は無意識で行われていて、その行動に対して僕たちは理由を後付けしています。
だからこそ、試してみることが大切です。
▼脳は目覚めてすぐが1番行動力が高く、夜眠る前が1番「めんどくさい」と感じるリズムを持っている
- 僕たちの脳は、目覚めてすぐが1番行動力が高く、夜眠る前が1番「めんどくさい」と感じるリズムを持っている。
- 例えば、朝一のメールチェックをやめること。朝一は仕事時間の中で最も反応速度が速く、判断力にも優れている時間帯。その時間帯を他人の状況をチェックするメールチェックに費やしてしまうのはもったいない。これをやめて、まずは自分がその日に最もやりたいことを取り組むように。
「それができたらこれができる」と考える
ご褒美を用意することは、脳では報酬系を使うことに該当します。
脳の報酬系は2種類あります。あなたは次の2つのうち、どちらの考え方をしていますか。「この仕事が終わったら何をしようかな」と考える。「この仕事ができたらこんなことができるな」と考える。
1つ目は、イマイチな報酬系の使い方です。これは報酬そのものを獲得することが目的になった場合に起動します。ただし、報酬を得られた瞬間からやる気が低下するので、注意が必要です。
一方2つ目は、より効果的な報酬系の使い方です。報酬そのものではなく、1つ先のことが目的になった場合に起動します。報酬を目指してやる気になるのは1つ目と同じですが、目標が達成された後も行動を続けることができます。
もう1人の人は、達成してホテルの宿泊券を手に入れましたが、次の月の歩数も変わらなかったです。それは「ホテルの宿泊券をもらえたら、家族との時間を増やせる」と考えていたからです。
1つ先の目標を持つと、脳の中で他の行動との関連付けがされるため、目的を達成しても行動が続けられます。
「家族との時間を増やす」という目標を持った時点で、脳内では「生産性を高めて早く帰宅する」「休日に仕事を持ち越さないようにする」など、様々なことと接続されます。それらの行動のうち、どれを行っても目標の達成に向かえるので、やる気は他の行動にも発生していきます。
そういう意味では、1つ先の目標を持つことは多くのメリットをもたらします。これから意識してみてください。
▼報酬そのものではなく1つ先のことが目的になると、行動が長続き
- 自分をやる気にさせるコツ、それはご褒美をうまく使うこと。大切なのは「この仕事が終わったら何をしようかな」と考えるのではなく、「この仕事ができたらこんなことができるな」と考えること。
- 報酬そのものではなく、1つ先のことが目的になると、行動が長続き。これから意識してみること。
集中力の鍛え方
作業中に上司に声をかけられて集中が途切れやすい人は、このトレーニングがおすすめです。
作業が乗ってきたところで自ら区切り、席を立って10秒歩いて席に戻ることで、集中力を鍛えられます。
他人に作業を中断されるのと違い、自ら作業を区切る場合は、一旦脳に作業内容がストックされます。席を立って歩くと、ストックされた情報と脳内にある情報が照合されるので、席に戻ったときには、すんなり続きの作業ができます。また、違った角度からその作業を眺めて、作業の質を高めることもできます。
人は作業を始めると、代謝率を上げるアドレナリンが上昇します。そして作業中に疲労してくるとノルアドレナリンが上昇し、低下していく集中をなんとか維持しようとします。ここで声をかけられると、応答するために代謝率(たいしゃりつ)を上げなければならなくなり、体に負担がかかります。
この負担を抑えるために、コルチゾールというホルモンが上昇します。このコルチゾールが増えたタイミングで、僕たちは「めんどくさい」と感じます。
原因は声をかけられたこと自体ではなく、その前にノルアドレナリンが上昇した状態が作られたことです。そのような場面を作らなければ、声をかけられてもめんどくさいと感じなくなります。
普段から作業を細かく行って、席を立つことで集中力のトレーニングを行ってください。
▼普段から作業を細かく行って、席を立つことで集中力のトレーニングを行うべき
- 作業中に上司に声をかけられて集中が途切れやすい人は、作業が乗ってきたところで自ら区切り、席を立って10秒歩いて席に戻ることで、集中力を鍛えられる。
- 他人に作業を中断されるのと違い、自ら作業を区切る場合は、一旦脳に作業内容がストックされる。席を立って歩くと、ストックされた情報と脳内にある情報が照合されるので、席に戻ったときには、すんなり続きの作業ができる。
- 人は作業を始めると、代謝率を上げるアドレナリンが上昇。それに伴い低下していく集中をなんとか維持しようとしますが、ここで声をかけられると体に負担がかかる。これを防ぐために、普段から作業を細かく行って、席を立つことで集中力のトレーニングを行うべき。
頭を上げる時間を揃える
起床を準備するホルモンであるコルチゾールは、普段起床する3時間前から増え始めて、1時間前に急激に上昇します。
これは重力に対抗して頭を上げられるように血圧を高める作用があります。つまり、同じ時間に頭を上げるようにしさえすれば、コルチゾールのリズムがずれることを防げます。
神経活動に負担がかかると、それをサポートしているグリア細胞が炎症反応を起こし、これ抑制するためにコルチゾールが上昇します。そのためコルチゾールの量は、ストレス反応の指標としてよく使われます。
毎日の起床時間の差が3時間以上になると、メンタルの不調をきたしやすい傾向があります。それにより海馬の神経細胞が死滅してしまい、物忘れやうっかりミスを引き起こすリスクも高まります。
物忘れを防ぎ、めんどくさいをなくすために、リモートワークの日は出社日と同じ時間に起きるようにしてください。
どうしても眠い場合は、同じ時間に起きて、一旦座ってからそのまま二度寝をしてください。
▼会社に出社する日とリモートワークの日で起床時間をずらすと、めんどくさいと感じやすい脳が作られてしまう
- 会社に出社する日とリモートワークの日で起床時間をずらすと、めんどくさいと感じやすい脳が作られてしまう。これを防ぐために、リモートワークの日は出社日と同じ時間に起きるように。
- どうしても眠い場合は、同じ時間に起きて、一旦座ってからそのまま二度寝を。そのほうが起きた後、スムーズに行動できる。
10分間だけ掃除をする
どれだけ掃除がはかどっても、10分以上やらないことが大切です。
例えば、風呂場の浴槽をできるだけきれいにしようとしたら10分経過していた場合と、10分間は浴槽を掃除すると決めた場合を比べてみます。
前者は掃除量やスピードという尺度で作業を評価し、素早くたくさんできた場合は大きな達成感を得られます。後者は、達成感というより安堵(あんど)感に近いものを感じられます。掃除の進捗はどうあれ、10分間は必ず拘束されます。その拘束から解かれると「今日も10分できた」と安心できます。
作業の量やスピードを重視するのは、交感神経系を前面に出した設定です。高いエネルギーが発揮されますが、消耗が激しくて、長続きしないです。エネルギーがなくなると、めんどくさいと考えるようになります。
一方、時間が拘束される場合は、言い方を変えれば「終了する未来が保障されている」とも考えられます。安全が保障されているため、エネルギーは最適化されます。その結果、めんどくさいの発生を防ぐことができます。
自分の作業の評価軸に量や出来栄えという可能性を含めると、エネルギーのアップダウンが激しくなります。
短期的には達成できても、その達成できた記憶が「前できたのだから次もできるはず」という曖昧な予測を生み出します。これにより期待感が作られ、達成できなかった時にやる気は大きく低下します。このことを踏まえて、掃除をするときは必ず時間を決めるようにしてください。
▼自分の作業の評価軸に量や出来栄えという可能性を含めると、エネルギーのアップダウンが激しくなる
- とにかく掃除がめんどくさいと感じる時は、10分間しか掃除しないように心がけて。どれだけ掃除がはかどっても、10分以上やらないことが大切。
- 自分の作業の評価軸に量や出来栄えという可能性を含めると、エネルギーのアップダウンが激しくなる。短期的には達成できても、その記憶が期待感を生み、達成できなかった時にやる気を大きく下げる。これを踏まえて、掃除をするときは必ず時間を決めるように。
運動したくなる考え方
もこ君は最近運動してますか?
多くの人は「汗=悪」というイメージを持っています。臭い、ベタつく、冷えるなど汗を悪者扱いして、できるだけ汗をかくことを避けようとします。
しかし汗の意味を知ってみると、健康管理に大いに役立っていることに気づくことができます。
人間の体の中にある細胞の大部分は微生物です。汗は肌のpH値(ピーエッチち)を下げるなど、微生物のためになる働きをします。
つまりこの微生物が、有害な物質が肌から侵入するのを防いでいます。
汗をかかないようにすることは、微生物にとって住みにくい環境を作ることになります。汗の99%は水で、残り1%はミネラル分、その中に乳酸や尿酸などの酸が含まれています。肌に出てきた酸は、pH値(ピーエッチち)を下げて角質を保護する天然保湿因子です。肌のpHは常駐する微生物に影響を与えます。
また汗のような生理現象は、僕たちの感情体験を作るという考え方があります。「人は悲しいから泣くのではなく、泣くから悲しい」というジェームス・ランゲ説は、感情のメカニズムを理解する上で、身体機能に着目することの重要性を示しています。
「さらさらの汗をたくさんかいたから気持ち良い」このように、身体機能の変化によって、僕たちの感情が変わることを基本的なメカニズムと考えてください。そして気持ち良いのは僕たちだけではなく、微生物も同様だと想像してみると、汗をかいたときのめんどくささも軽減されます。
▼汗は角質を保護する天然保湿因子、健康を保つためには欠かせないもの
- 多くの人は「汗=悪」というイメージ。しかし汗は健康管理に大いに役立っている。汗は肌のpH値を下げるなど、微生物のためになる働きをする。
- また、汗は角質を保護する天然保湿因子。健康を保つためには欠かせないもの。「さらさらの汗をたくさんかいたから気持ち良い」と考えて、微生物も同じように喜んでいると想像してみると、汗をかいたときのめんどくささも軽減される。
まとめ
菅原 洋平(すがわら ようへい)】
- 「めんどくさい」と感じる原因
- 夕方の体温を上げる
- その日1番やりたいことを最初にやる
- 「それができたらこれができる」と考える
- 集中力の鍛え方
- 頭を上げる時間を揃える
- 10分間だけ掃除をする
- 運動したくなる考え方
▼YouTube紹介
▼書籍の紹介
「めんどくさい」が消える脳の使い方(菅原 洋平著 / ディスカヴァー・トゥエンティワン)
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