こんにちは、あっきーです!
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多くの人にとって、「死」は、いつか自分に訪れるということが頭ではわかっていても、実感はしていないかもしれないです。そのため、今日と同じような日が、まだまだ続いていくと思いながら、日々過ごしています。
そうすると、自分にとって、「絶対にやりたいこと」があったとしても、先延ばしにしてしまいます。また、変わりたいと思っていても、変わることへの不安が勝ってしまい、現状に甘んじてしまうかもしれないです。
「自分の人生がいつ終りを迎えるのかは、誰にもわからない。だからこそ、今生きている瞬間をかけがえのないものとして、大切にしてほしい」
これは、27歳でがんにより、この世を去ったオーストラリア人女性の、最期のメッセージです。
この言葉は、世界中の多くの人の心に響きました。つまり、今生きている時間を大切にしていない人がそれだけ多くいるということです。人生の締切を意識すると、明日が変わります。
この本では、3500人以上のがん患者と向き合ってきた精神科医が、死ぬ時に後悔しない生き方を34個紹介しています。このブログでは、その中から僕が厳選した6個を解説していきます。
生きづらさを感じている人や、毎日を、なんとなく生きている人に見ていただきたいです。勉強になった、もっと知りたいと思った人は、コメントください。
Contents
苦しみに向き合う際の道しるべを見つける。
「健康な日々」の喪失という事実と向き合うこと、「変わってしまった現実」をどのように過ごすか、二つの課題と向き合うことになります。
100人の患者さんがいれば100通りの向き合い方があり、いくつかの道しるべがあります。
突然のがん告知を受けると、それまでは当たり前であった世界が突然変貌し、死の予感を伴う現実が姿を現します。
1つ目の課題は、「健康で平和な毎日が失われた」という喪失と向き合うことです。
最初はその事実を認めたくないという気持ちが働くでしょうし、圧倒的な現実の前に茫然自失になるのも無理がないです。悔しさが溢れ、果てしない悲しみが湧いてくることもあると思います。
この喪失と向き合うという課題に取り組む際には、負の感情がとっても大切な役割を果たします。ですから、しっかり悲しんで、しっかり落ち込むことが必要です。
弱みを見せてはいけないと思って生きてきた人は、負の感情を露わにすることに、抵抗もあると思います。また、今までのやり方を急に変えることも恐いのかもしれません。
しかし、つらい気持ちを押し込めても、それはなくなるわけではなく、こころの奥底でくすぶり続けてしまいます。
そのため、感情に蓋をしている方には、「我慢しているのもしんどくありませんか。 自分のこころのメッセージを信じ、泣き叫びたがっているこころを自由にしても大丈夫ですよ」と、徐々にお伝えするようにしています。
2つ目の課題とは、「様変わりした現実をどう過ごしたら、そこに意味を見出せるのか」を考えることです。
嵐のような悲しみや怒りは簡単にはやまないし、完全になくなることはないです。しかし、あきらめや絶望に近い感覚がうまれたとき、2つ目の課題への取り組みが始まります。
切り替わるのではなく、少しずつ、グラデーションのように移っていく感じです。こういうときは、無理に気持ちを切り替えようとせず、時の流れに身を任せてください。
今日一日があることに感謝する。
死を意識して初めて、あたりまえだと思っていたことへの感謝が生まれます。
「様変わりした現実とどう向き合ったらよいか」という2つ目の課題に取り組んだ先にはどのような世界があるのか?
心理学領域における心的外傷後成長に関する研究から、その人の考えには5つの変化が生じうることが明らかになっています 。それは、次の5つです。
- 人生に対する感謝
- 新たな視点
- 他者との関係の変化
- 人間としての強さ
- 精神性的変容
すべての人にこの5つの変化すべてが起きるわけではないです。しかし、それぞれの人の考えの変化の内容を注意深く見ていくと、この5つのうちのいくつかに当てはまることが多いです。
ですので、5つの変化について、詳しくお伝えしたいと思います。
まず、5つの変化の中で、多くの方に最初に生じる変化が 「人生に対する感謝」です。
がんになると、死を意識します。 すると、「いつまで自分が生きられるんだろうか」という不安や恐れが生じます。一方で、「実は今日一日を生きていることがあたりまえのことではないんだ」という考えが出てきます。
そして、「今日一日を生きられることに感謝したい」と思うようになる方もいます。
今現在健康でいらっしゃる方にあえて伝えたいことがあります。
みなさんも、突然がんの宣告をうけるかもしれませんし、あるいは事故や天災などに遭うことも絶対にないとは言えないです。だから、「健康はいつ失われるかわからないもの」であるし、「いつかは必ず失われるもの」という意識をこころの片隅に持っていてください。
なぜなら、「今日健康で一日を過ごせることはありがたいこと」 という感謝の気持ちが芽生えるからです。
人生で大切なことは何か考えると、行動が変わる。
お金の使い方や仕事のやり方、今までとは違う生き方をするようになった人がいました。
感謝の念が湧くと、人は貴重な時間をどのように過ごすのかを一生懸命考えるようになります。人生においてほんとうに大切なことは何か、その優先順位を考え、生きがいについて深く考えるようになります。
これが、5つの変化のうち2番目の「新たな視点」、または「新たな可能性」と呼ばれる変化です。
50代で喉頭(こうとう)がんになられた男性が語られたことですが、その方は「節約」を日々心がけ、本人いわく、貯金通帳を眺めている時間に喜びを感じるような暮らしを続けたそうです。
でも、がんになったことで、使い道を考えずにただ貯金をすることになんの意味があるだろうか、と考えるようになりました。
大切な人のために、自分のやりたいことのために使うことにこそ意味があるのではないか。こんな風に、病気を機にお金に対する価値観が変わられる方も多いように思います。
「いつかはやりたい」と思っていることを先延ばしにしていると、結局実現しないまま終わってしまうこともあります。あなたのこころが「絶対にやりたい」と言っているものがあるのならば、しっかりと準備してください。
大切な人との時間を何よりも優先する。
自分が大変なときに、支えてくれた家族や周りの人への感謝、今まで気づかなかった他人のあたたかさに気づきます。
それは、自分にとって大事な人との時間です。大きな病気になると、いろんな困難が生じます。
今まで様々な問題を自分の力で乗り越えてきた人でも、「今度ばかりは立ち行かない」と感じることも少なくないです。そんな時に、家族、友人、様々な方が手を差し伸べてくれるような体験をします。
そうすると、あらためて 「自分はたくさんの人に支えられて今を生きているんだ」と思うようになります。
これが3番目の「他者との関係の変化」です。
あたたかく見守ってくれるのは家族だけとは限りません。
長谷川さんはどちらかというと人付き合いが苦手で、会社の飲み会などにも参加せず、職場では寡黙な方だったそうです。
そんな長谷川さんが、大腸がんが原因で人工肛門をつけるようになって職場に復帰したとき、思いがけず声をかけてくれたのが、自分がずっと苦手だと思っていた部長さんでした。
実は、その部長さん自身も同じがん体験者で、人工肛門を長年使用してきたことや、こういうパッチがあって、入浴するときに貼ると重宝するんだ、などといろいろと話してくださったそうです。
長谷川さんは、気難しい人だと思っていた人からあたたかい気遣いをうけて、自分の中でなにかが変わったのだとおっしゃっていました。
今まで、長谷川さんにはどこか「他人は信頼できない」という感覚があり、初対面の人に対して警戒したり、引っ込み思案な自分がありました。
しかし、部長さんや、患者会などで様々な人と触れ合い、親切な気配りをしてもらう体験を経て、「確かに世の中には他人を傷つけるような人もいるが、人間というのは基本的にはあたたかいものなのではないか」という感覚が芽生えました。
それから長谷川さんは、職場でも自分から話しかけるようになり、人の輪に積極的に入っていきたいという気持ちが芽生えたそうです。
そして、他人にたくさん親切にしてもらったり、勇気づけられたり、支えてもらったりした経験が、自分も誰かの役に立ちたい、という気持ちにつながっていくようです。
使う前に貯めている
お金持ちになれる人はお金を使う前に貯めています。それに対して、お金持ちになれない人はお金を使った後に残ったお金を貯めようとしています。
人はお金があればあるだけ、使ってしまいます。収入が増えれば増えた分、使ってしまいます。
これはパーキンソンの法則として知られており、忍耐力だけで抗うことはできない力を持っています。
「want」の自分を本当の自分だと思って、大切にする。
本当は「悲しい」「頼りたい」といった気持ちが奥底にあったとします。しかし、もう一人の自分は「弱音を吐いてはダメだ」という内なる声をかけるので、我慢する日々になります。
がん患者参たちは、相反する2つの自分がいて、それが激しくぶつかり合っているような状況があったわけです。しかし、誰にでも、2つの自分があります。
物心がついたころは、「悲しい」 「頼りたい」という気持ちのままに母親に甘えようとします。自分がこうしたいという 「want」によって動機づけられる自分だけしかいないです。
しかし、両親からのしつけに始まり、社会生活を営むために他者と関わる中で、だんだん、「弱音を吐いてはダメだ」「もっと努力しなければダメだ」「こんな場面ではきちんとしなければダメだ」という、もう一人の自分、「must」によって動機づけられる自分が形成されるわけです。
どちらも自分ですが、「悲しい」「頼りたい」と言っている 「want」 の自分が「本当の自分」だと思います。
もちろん、「want」の自分だけではダメで、「ここはひとつ頑張ろう」と思って取り組むことが必要なタイミングもあります。
しかし、「must」の自分のほうが主役になり、常に「want」の自分を強烈に縛ってしまうようなあり方は、なかなか大変です。
もし、その努力により、たとえ社会的な成功を手に入れたとしても、「want」の自分が悲鳴を上げてしまいます。
そして、強い 「must」の自分がいる人たちは、中年期などに、危機を迎えることもあります。あるいは、がんになるなどの大きな障壁に期せずしてぶつかると、行き詰まってしまうことがあります。
なぜなら、喪失と向き合うために大切なのは、しっかり悲しみ、しっかり落ち込むことであるのにもかかわらず、「must」の自分は心のままに悲しみ、落ち込むことを許してくれないからです。
しかし、この行き詰まりは、必ずしも、負の側面だけをもたらすわけではありません。
自由になった人たちは、もちろん病気がもたらす様々な苦しみから逃れられるわけではありません。しかし、あるがままの自分の気持ちを認められるようになることで、いきいきとされる方も少なくないです。
「心のままにいきあたりばったり」してみる
もがいている方は、自分の悲しみや怒りの声に耳を傾けてみてください。自分の心の声を大切にしてください。
喜怒哀楽の感情すべてが凍り付いてしまい、いきいきと生きることから遠ざかってしまいます。
自分のあるがままの心が苦しんでいるからといって、衝動的に決断するようなことは、もちろん注意が必要です。しかし、何かを判断するとき、 「死」を意識しているかどうかで、答えが変わることは多々あるはずです。
締め切りを意識しないまま先延ばしをすることは、実はそのことが実現しないという結果に一歩一歩近づいていることを肝に銘じてください。そして、着実に準備してください。
例えば、昼ご飯は病院内のコンビニで買って食べる時に「自分は今どんなものを食べたいと感じているんだろう」ということだけに集中してお店の棚を眺めます。そうすると、自然と食べたいものに手が伸びていきます。
理屈ではなくて、食べたいと思ったものを食べることで、少しだけ心は満足するように思います。以下のようなことも「want」を聴いているといえるでしょう。
- 借りる映画のタイトルを決めずにレンタルショップに行って棚をながめ、心が動いたものを借りてみる
- 書店をぶらぶらして心がワクワクと反応した本を買ってみる
結果的に買わなくてもかまわないです。心のおもむくままにいきあたりばったり、ということがとても良いと思います。
まとめ
解説は以上です。「死」は、不吉なことと捉えられがちです。しかし、「死」を意識して、初めて生きることへの光を感じるということもあります。
ぜひ、このブログを、人生を豊かに生きるためのヒントにしてください。今回の解説が勉強になった、参考になったという人はコメントください。
- 苦しみに向き合う際の道しるべを見つける。
- 今日一日があることに感謝する。
- 人生で大切なことは何か考えると、行動が変わる。
- 大切な人との時間を何よりも優先する。
- 「want」の自分を本当の自分だと思って、大切にする。
- 「心のままにいきあたりばったり」してみる
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