50歳からの時間の使いかた 弘兼 憲史

こんにちは、あっきーです!

あっきー
50歳では、まだ自分に残された時間、要するに「寿命」を意識したことがない人も多いです。

モコ
50歳はまだまだ現役なので寿命について考える人は少なそうです!

考えれば、平均寿命の80歳まで、あと30年、健康寿命とされる72歳であれば、22年ぐらいです。「あと22年しかない」と意識するか、「さて、22年をどう楽しむか」と意識するのでは与える影響が大きく変わります。

さて、後半人生をどう楽しみながら生きるか。その数ある中でも、厳選した12個をご紹介します。勉強になった、もっと知りたいと思った人は、コメントをください。

Contents

1.定年後の人生の男女の違い

厚生労働省が発表したデータ
▼2018年4月
都道県別の平均寿命は、男性では滋賀県の81.78歳、女性では長野県の87.67歳。
また、3年ごとに発表する「健康寿命」は、健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間を示す。
▼2016年のデータ
男性が72.14歳、女性が
74.79歳

平均寿命も健康寿命も、その年の0歳が対象になっている数値なので、50歳の人間に当てはまりません。しかし健康で動いていられる年齢を平均すると、男性が72歳、女性が75歳と考えていいです。

モコ
現代は、70歳を過ぎても仕事を続ける人が増えていますよね。

あっきー
中には定年がない仕事を続けている人もいるはずです。

よく、60歳から65歳を人生の一つの区切りととらえて、「第二の人生」などと言っています。この「第二の人生」と呼ばれる60代からの時間を楽しんでいるのは、圧倒的に女性が多いです。これは女性の方が、平均寿命が長いというより、男性が、生活環境がガラッと変わることに対応できないためです。女性の方が環境に適応しやすく、マルチタスクが得意という脳の特性の違いも影響しています。男性は自分を変えることが苦手です。

2.自立した後半人生を送るために必要なこと

自立した後半人生を送るためには、社会性が必要です。職場でうまくやっていく、家庭でうまくやっていく、住んでいる地域でうまくやっていく。というように、人間関係が存在するところでは必ず社会性が問われます。50歳であれば、社会性は当たり前と思う人もいますが、環境が変わると難しいです。

あっきー
上記でも述べた通り、とくに男性は、長い間に会社で染み付いた人との接し方や話し方を、環境に応じて変えることが苦手です。

高齢者のひとり暮らしが社会問題になっているのは、身体が動く間は、一人で気楽に暮らしたいと考える高齢者が増えたからです。自立した生活を続けるために必要なのは「自律」です。

自律とは
自分にルールを課すこと。

病院に行かないのも、ひとり暮らしを続けるのも個人の自由です。個人の尊厳を認めるのが民主主義社会です。

日本人は特に言い争いを嫌う傾向が強いです。言いたいことがあっても他人と対立したくないために、飲み込んでやり過ごす人が多いです。

モコ
でも、言いたいことは言った方がいいよ!

しかし、あえて負のエネルギーを発散させて無駄な波風を立てることもないです。社会性とはそのさじ加減になります。

3.人が幸せになるのに必要な条件

50歳から始める準備も、実現可能な計画も、自立や自律もなんのためにするのかといえば、幸せな後半人生を送るためです。未来はどんな幸福でも自由に描けるので、未来のことを考えると幸せな気分になります。しかし幸福が得られるのは、今を生きることだけです。

何かに成功したときには、成功したから嬉しいのではなくて、嬉しいから成功したと考えるべきです。結果が気持ちをもたらすのではなくて、気持ちが結果を変えたのです。

あっきー
だからどんなことにも喜びを見出せる人には幸福が訪れます。

パナソニックの創業者の松下幸之助さんも、「幸福の3つの条件」というものを伝えています。

幸福の3つの条件

・一つ目は、「自分が幸せだと感じること」です。周りから幸せな人だと思われても、本人が幸せとは限らないです。まずは自分自身が幸福であることが必要です。

・二つ目は、「世間の人々も、その幸せに賛成してくれている」ことです。いくら自分が幸せだと感じても、他人に害を及ぼしたら幸福ではないです。

・三つ目は、「社会にプラスになり、周囲の人々に幸せをもたらすこと」です。自分自身が幸せで、周囲の人々を幸せにできることが真の幸福です。

4.年を取っても働ける仕事を探す

内閣府が発表した平成29年の「高齢社会白書」によると
・男性は65から69歳で労働に携わっている人の割合:53%
・70歳以上:32.5%
・75歳以上:13.3%
▼収入を伴う仕事を何歳までしたいかという質問に対して
・42%:働けるうちはいつまでも
・11.4%:75歳ぐらいまで
・21.9%が:0歳ぐらいまで

あっきー
しかし65歳からの仕事をどうするかが問題です。

いつまでも働きたいと思う高齢者の割合は増えています。団塊世代よりも平均的な貯蓄額は減り年金の受給額も減ることが予想されます。そのため、生きている間は働く人も増えるはずです。また、自分の存在価値を感じたいとも思います。その達成感や充実感を得られるのが、働きたいというものです。

モコ
定年時期の65歳を見据えて、50代から定年後の働ける仕事を考えよう。

5.50代からの夫婦関係

50代になって、子どもや親との関係の在り方が変わってくると、妻との関係も変わってきます。団塊世代で話題になった熟年離婚は、今のアラフィフ世代でさらに件数が増えています。この流れでいくと、10〜15年後には、定年離婚も多くなります。

離婚の理由
1980年代や1990年代に多かった「異性問題」が減少して、性格が合わないが圧倒的に増えていいる。
→「ずっと相手の嫌なところを我慢していたけれども、もう我慢できない」という状態になること

そもそも結婚生活とは、我慢がなければ成り立たないです。お互いに我慢を続けて、これはどうしようもない時に2人で納得して離婚することを「円満離婚」と言います。

あっきー
問題なのは、一方が我慢を続けて、もう一方がその状況に気づいていなかった場合です。

典型的なのは、夫が妻の苦労や我慢に気づかず、ある日突然に離婚を切り出されるケースです。夫婦はそれぞれ別の時間術で生きている他人です。血のつながりのない他人が、一緒に生活する中で、作業の分担やルールがあって当然です。そのためお互いの我慢を認めないといけないです。この基本的なことを理解していないとうまくいかないです。

男性と女性の脳の違い
脳の構造の違いから、有効なストレス解消の方法にも違いがあると言われています。右脳と左脳を繋いでいる神経が、女性の方が太いです。神経が太いことで、複数のことを同時にできるマルチタスクや社交性に長けています。

モコ
50代で夫婦が互いに慰労する関係を作り、熟年夫婦になったら、お互いの時間を尊重しながら生きるものいいよね。

1度も結婚しなかった人が、熟年になって時間を共有したいと思える相手と出逢ったら、婚姻ではない、楽な距離感で生きることも大事です。

6.老化防止の秘訣は食事にある

身体の老化は細胞がサビることで進行し、それを食い止めるのが抗酸化です。酸素は、生きるために必要なものです。しかし身体の中でエネルギー生成に使われたとき、活性酵素という物質を作ります。いわば燃えカスです。

活性酵素とは
強力な酸化作用があります。細菌やウイルスを倒す免疫力として身体に必要ですが、増えすぎると正常な細胞も傷つけてしまい、老化を促進します。

元々、人間の体には活性酵素の悪影響を和らげる抗酸化作用というものがあります。活性酸素は飲酒や喫煙、紫外線を浴びることでも増えていきます。身体が持っている抗酸化作用では間に合わず、細胞を老化させます。そこで、毎日の食事で抗酸化物質を補います

人間の身体は、食べたもので作られます。健康でいたければ、食事の内容を考える必要があります。抗酸化において、気をつけるポイントを3つお伝えします。

▼一つ目.肉や魚から良質なタンパク質を摂ること

タンパク質は体内でアミノ酸に分解され、全身に運ばれることで細胞の材料になります。

▼二つ目.脂質と糖質を摂り過ぎないこと

高齢になると新陳代謝が落ちます。少し食べただけでも太ります。体内ではエネルギー源として糖質が使われ、その後に脂質が使われます。糖質を摂りすぎていると、脂質は燃やされてないまま皮下脂肪として蓄えられます。だから脂質と糖質は、バランスを考えて摂るようにしてください。

▼三つ目.抗酸化食品を欠かさないこと

抗酸化食品とはビタミンEが豊富な植物油、ナッツ類など。ポリフェノールが豊富なりんご、赤ワイン、コーヒーなどが挙げられます。

あっきー
これらの三つのポイントは、栄養士が作る給食のように厳密にする必要はないです。気をつけるというレベルで大きく変わります。

7.嫌われない老人になる条件

50歳を超えてまで八方美人になる必要はないです。世の中から嫌われないくらいであればいいです。そこで嫌われない老人の条件を五つ紹介します。

嫌われない老人の条件5つ

一つ目は、最低限の身だしなみです。家の近所を歩くときでも最低限の清潔感を大事にしてください。

二つ目は、社会の負担にならないことです。仕事を続けられる間は働いて、できるだけ年金に頼らない生活をしてください。そして余分な検査や医療受診は避けてください。

三つ目は、金離れがいいことです。ケチな人はお金にも嫌われてしまいます。世の中の若もののために自分のお金を役立ててください。

四つ目は、上から目線で意見を押し付けないことです。頭の中の考えや経験は、時代や環境の変化に対応できていないです。自分達が若かった頃に、高齢者に対して感じた価値観の違いを忘れてはいけないです。

五つ目は、過去の自慢話をしないこと。過去の栄光は、今の自分の価値とは全く関係ないです。自分の価値は、今まで何をしてきたかではなくて、これから何ができるかにあります。

こうした嫌われないための老人の条件を考えると、人間として当たり前の姿勢を維持することが大切だということがわかるはずです。

8.「いい加減になれる」人がストレスに強い

「こうあるべき」「こうしなければいけない」といった完璧主義は、自分を追い込むのでストレスの大きな要因になります。完璧主義は、他人にも100%を求めてしまう傾向がありますので、嫌われる要因にもなります

あっきー
完璧主義や頑張り癖というものは、年齢を重ねる中での経験でバランスの取り方を覚えていきます。

ところが、壁にぶつかることが少ない人は、そのまま大人になり完璧さを求めてしまいます。そして、完璧主義と自己嫌悪というストレスの渦から抜けた出せなくなります。問題なのは、「いい加減」になれないということです。

いい加減になれる手段
一番簡単な方法は、自分に課しているハードルを下げること。
「こうあるべき」という考え方を「この方がいい」という言葉に置き換えて、困っている自分を許してあげる。「やらないよりはいい」という基準を持てるといい。

一番にこだわるのであれば、自分自身で納得できる現実での一番を見つけることも大切です。規模が小さいことでも、時間的に限られていても、達成感や充実感が得られれば、疲れを癒す糧になります。

9.ネガティブな自分も受け入れる

人間、50歳まで生きれば、自分の長所と短所、得意・不得意もわかってきます。自分の性格の形成も分析できていますが、後半人生で失敗や後悔がなくなるかというと、そんなことはないです。

よくネガティブ思考は悪いことでポジティブ思考はいいことだと思っている人もいます。後半人生を楽に生きるためには、「善意」で取捨選択せずに「好きか嫌いか」「心地よいか」という基準で判断すべきです。この基準はネガティブ思考が取捨選択の基準にならないです。

あっきー
ネガティブ思考の要因となるマイナスの感情は消し去ることができないです。

そのため、積極的に生きようと思うのであれば、積極的になれない自分を受け入れてしまう方がいいです。今までよりも自分のことに対してちょっと甘くなって許してあげることが大事です。そうすれば、自己嫌悪で悩むことも無くなります。

モコ
もし、前向きになれないことがあっても、深く悩まず、ちょっと疲れているだけだと思って、自分を癒そう。

10.自律神経を整え、イライラを消す

50代以降で体調不良の原因となる「自律神経」の乱れです。

自律神経とは
呼吸や心拍、血液の循環、消化呼吸、ホルモン分泌、排泄などの働きをコントロールする、重要な神経。

そのため、乱れると色々な病気を引き起こします。ここでは、自律神経をコントロールする方法を二つご紹介します。

自律神経をコントロールする方法2つ

一つ目は、水をゆっくり飲むことです。リラックスさせてくれる副交感神経は、消化器官を刺激することで活性化してくれます。

二つ目は、イライラや怒りの感情を抑えることです。イライラや怒りは、交感神経を活性化させます。頭に血がのぼった状態なので、ちょっと席を立って歩いてください。軽いストレッチをすることで頭に集まった血液を全身に回すことで、脳がクールダウンします。

11.没頭できるものは死ぬまで守る

あなたは、時間が経つのも忘れて没頭できるものはありますか?夢中になって追いかけているものはありますか?

モコ
うーん、どうでしょう...

それがあって、他人に迷惑をかけていないのであれば、命の次に大事にした方がいいです。

趣味であろうが、仕事であろうが、没頭できることがある人間は幸せです。好きなことに没頭する時間は人生にうるおいを与えるだけではなく、寿命を延ばすことにもつながります。ストレスを軽減して、脳の老化を遅らせることができるためです。

人生にうるおいを与えてくれる趣味は、長い間楽しめるものがいいです。没頭できる時間を作ってくれる趣味にかけるお金は、自分への投資です。他を切り詰めてでも大事にしてください。

12.「結婚」という形にとらわれない

未婚者が増えた背景
・「結婚して子供を持って一人前」というように世間が結婚していないことを問題視しなくなったこと
・結婚しなくても不便さを感じない生活ができるようになったこと

あっきー
個人の事情が影響して50代まで見込んできた人も、高齢結婚で悩むケースが増えています。

日本では、結婚した男女の3組に1組が離婚しています。結婚に夢を求めても、他人である夫婦関係はいつ壊れてもおかしくないです。特にそれぞれ仕事を持ち、お互いに人生の目標があるという関係であれば、結婚という形態にこだわる必要はないです。2013年の民法の一部改正で、結婚関係にない男女の間にできた非嫡出子を法的に保護する態勢もできました。

何歳になっても、ときめく気持ちは、人生のうるおいや生きがいを与えてくれます。でも大人の恋愛関係は、お互いに重荷にならないことが大事です。同居してもいいし、別居だって構わないです。法的に決めておきたいものがあれば、契約書を作ればいいです。後半人生の男女関係のあり方は、もっと自由に考えていい時代です。

まとめ

解説は以上です。
これからは、働くシニアがどんどん増える時代です。シニアがシニアに対して商品やサービスを提供することになります。後半人生はちょっと自分に優しい燃費モードに切り替えて、最後まで景色を楽しみながら走り抜いてください。そしていつの日か、自分の目で見てきたことを次の世代に伝えてあげたらいいです。今回の解説が勉強になった、参考になったという人は、コメントをください。

50歳からの時間の使いかた
1.定年後の人生の男女の違い
2.自立した後半人生を送るために必要なこと
3.人が幸せになるのに必要な条件
4.年を取っても働ける仕事を探す
5.50代からの夫婦関係
6.老化防止の秘訣は食事にある
7.嫌われない老人になる条件
8.「いい加減になれる」人がストレスに強い
9.ネガティブな自分も受け入れる
10.自律神経を整え、イライラを消す
11.没頭できるものは死ぬまで守る
12.「結婚」という形にとらわれない

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