僕たちは、なぜ眠るのか?実は、この問いに対する、学術的に明確な答えは出ていないです。睡眠には謎の部分がとても多いです。しかし、人は眠らないと、心身の健康、生命にまで危険が及びます。
- ベッドにはいってもなかなか寝付けない
- よく寝たはずなのに、全然疲れが取れない
- 夜寝ているのに、昼間も眠くなる
- 朝起きても、いつまでもぼーっとしている。
この本は、「賢い眠り、質の高い眠り」のための睡眠習慣をお伝えしています。このブログでは、その習慣の中から9個を厳選して解説していきます。睡眠に悩んでいる人はもちろん、充実した人生を手に入れたい人にもおすすめのブログです。勉強になった、もっと知りたいと思った人は、コメントください。
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Contents
1.睡眠は、7.5時間確保する
理想の睡眠時間は何時間か?睡眠をテーマにする以上、この質問は避けて通れないです。そして、その問いに対するもっとも適切な解答は、「人によって異なる」になります。
→3つのタイプに分かれる
1つ目:ショートスリーパー(睡眠時間が6時間以下でも元気な人)
2つ目:バリアブルスリーパー(睡眠時間が6~9時間で元気になる人)
3つ目:ロングスリーパー(9時間以上寝ないと元気になれない人)
ただ、こうしたショートスリーパーとロングスリーパーは少数派で、両者合わせても全体の2割弱程度しかいないです。つまり、世の中の圧倒的多数の人たちにとって1日に必要な睡眠時間は、「6〜9時間」だと考えることができます。
そのことを加味して、7.5時間が最も理想的だと言えます。
みなさんが少数派でなく、多数派のバリアブルスリーパーならば「1日に7.5時間」の睡眠は確保したいです。もし睡眠時間が7時間を切ってしまった日は、お酒に酔ったときと同じくらい判断力が低下することもわかっているので要注意です。
2.「睡眠のゴールデンタイム」を意識する
1つ目のアクションプランで、睡眠時間は「7.5時間」必要とお伝えしました。しかし、中には、とにかく7.5時間寝られれば、それでいいのか?寝るのが明け方4時になっても、翌日11時半まで寝ていればOKか?と思う人もいると思います。答えは「ノー」です。
たしかに「7.5時間の睡眠」は理想ですが、7.5時間寝てさえいればオッケーということではないです。 睡眠の質を上げるためには睡眠時間だけでなく、「何時に寝るか」という睡眠の時間帯も大きく関係してきます。具体的に言うと、私たちにとって理想の「寝る時間」は「22〜23時」です。
睡眠中の僕たちの体内では、分泌された成長ホルモンによって傷ついた細胞の修復や再生などが行われています。そして、成長ホルモンの分泌がもっとも盛んになるのが「眠りに落ちてから3時間くらいの間=寝入って最初に訪れる深い眠りのとき」であることがわかっています。つまり健康的で質の高い睡眠には、寝落ち後の最初の3時間がすごく重要だということです。 これだけなら、「何時に寝るか」とか「寝る時間帯」はあまり関係なくて、いつ寝ても最初の3時間の眠りが深ければOK、と思えるかもしれないです。
ところが、僕たち人間の体には、体内時計の制御によって「朝に目覚めて、太陽が出ている日中に活動し、夜に眠りにつく」という1日の基本リズムが組み込まれています。人間本来のリズムを無視した生活サイクルでは、成長ホルモンの働きにも影響が出てしまいます。
- 生体リズムに逆らわないこと
- ホルモンの働きを最大化すること
→「睡眠時間」だけでなく、 「睡眠時間帯」にも気を配ってください。
3.週末の「寝だめ」をやめる
そもそも、私たち人間は「寝だめ」などすることができないです。普段の睡眠不足を休日の過眠で埋め合わせようというのは、それ自体が無理な話なのです。そんなことをしていると平日は睡眠不足のダメージ、休日は寝過ぎのダメージと、悪影響のダブルパンチを食らってしまいます。
や、やってないですよ...
週末、布団に根が生えたかというほどたっぷり寝たのに、何だか体がだるくて調子がよくない。やる気も元気も出てこない、という経験はないですか?「1日ただ無駄にしちゃった」という虚しさもあるかもしれないですが、それとは別に、極端な過眠が体内時計を狂わせて、体にもメン ルにも悪影響を及ぼしている可能性もあります。
休日疲れや休みボケ、寝疲れといった休みの日特有の不調は、その多くが体内時計の狂いによって生じるとも考えられています。
休日で時間があったとしても、7〜8時間を目安にしっかり寝たら、スパッと起きてください。 もっと寝ていたいと思えても、長い目で見ればその方が健康リスクは低くなります。
4.「昼寝」する
ただし、ルールがあります。「30分以内」を「2回まで」という制限つきなので気をつけてください。
・30分以内程度の昼寝:体内の炎症が改善する
→30分までの昼寝はした方が頭も冴えて思考力や理解力も向上し、さらにアンチエイジングにも効果がある
昼寝が30分を超えると、その眠りは補助的な軽い眠りから 「深い眠り」に移行してしまうことがわかっています。つまり昼寝し過ぎると、その日の夜、眠れなくなる恐れがあるということです。 昼にたっぷり寝ることで、メインである夜の睡眠の質が下がってしまいます。
夜は9時間も10時間も寝てるし、昼寝だって1時間くらいしているのに、何だかいつも眠い。こういう人は昼も夜も寝過ぎて、どちらの睡眠の質も下がっています。メインとなる夜の睡眠の質と時間を守るには、30分以上の昼寝はしない方がいいです。早めにランチを終わらせ、サクッと20分程度昼寝するのが昼休みの賢い使い方です。 そうすることで夜の睡眠に影響を与えずに睡魔を解消できます。さらに、頭も体もリフレッシュでき、午後の仕事効率もグンとアップします。
ただ、なかには昼休みとはいえ、オフィスで昼寝するのは気が引ける人もいると思います。その場合は、眠りに落ちていなくても、15分間目を閉じてぼんやりしているだけで、脳の疲れがとれて働きも向上します。明日から、1日のスケジュールに昼寝を組み込んでください。
5.不要不急の早起きはしない
「早起きは三文の徳」というように、昔から早起きには
- 健康にいい
- 規則正しい生活になる
- 頭が冴えて生産性が上がる
など、多くのメリットが思いつきます。また、近年は「朝活」がブームになるなど、社会にはいまだに「朝早く起きるのは素晴らしい」という風潮が強く根付いています。
しかし、実は、「早起きは無条件に健康にいい」というのは迷信で、「早起きには、逆に健康リスクを高める可能性もある」ことがわかっています。ひとつのデッドラインを挙げるとすれば、「朝7時」です。
ある調査で、午前7時より前に起床すると、コルチゾールというホルモンの分泌量が通常よりも増加することがわかりました。
朝、目が覚めてしばらくはボーッとしているけれど、時間が経つにつれてギアが入り、頭はシャキッと、体もテキパキ動くようになります。これは明け方に分泌されるコルチゾールの働きによるものです。またコルチゾールは「抗ストレスホルモン」とも呼ばれ、さまざまなストレスに対して適応できるように体の機能を調整する重要な役割も持っています。
ただ、コルチゾールは諸刃の剣(もろはのつるぎ)でもあり、分泌量が増え過ぎると、逆に高血圧や高血糖などの健康リスクを高めてしまうのです。朝、目覚めるときにコルチゾールが分泌されるのですが、朝7時より前に起きると、その分泌量がピークを迎えた状態で、高止まりしてしまいます。そのままだと、ギアが入りっ放しになって体が休まらず、慢性疲労の状態に陥ってしまいます。その結果、老化や炎症を引き起こすリスクが高まる可能性が指摘されているのです。
もちろん、早起きがすべてダメと言っているわけではないです。ただ、仕事や勉強をコツコツ頑張りたい、長い目で見たときの幸福度を高めたい。そして何よりも心身の健康を保ちたい。そう考えるなら、早起きはほどほどにしてください。
6.眠くなってからベッドに入る
不眠症の人や寝付きのよくない人には、「とにかくベッドに入って、一生懸命に寝ようとがんばる」「ベッドに入っていれば、いつかそのうち眠くなるだろうと我慢する」といった行動をとりがちです。
でも、これは逆効果です。ベッドに入ったけれど、どうしても眠れないときは、ベッドを出て寝室から別の部屋に移動してしまう方がいいんです。ワンルームなどで別室がないという人なら、ベッドから出るだけでもOKです。布団なら出るだけでなく畳んでしまってもいいです。
つまり、眠くならないときは無理に寝ようとしないほうがいいです。むしろ思い切ってベッドを抜け出して再び眠気が襲ってくるまで待機し、眠くなったら部屋に戻る。 これを繰り返します。
ベッドに入るのは「眠くなってから」にすべきで、眠くなければ寝る状況に身を置かない方がいいのです。
具体的に言えば、眠りにつけないまま10分以上ベッドで我慢するのはNGです。「今夜は眠れないな」と思ったら、すぐベッドから出てください。 眠くないときは寝ない。眠くなったら寝る。 睡眠への姿勢にメリハリをつけることで、脳に正しい睡眠リズムを叩き込んでいくことが大事です。
7.ベッドでスマホを眺めない
睡眠の悩みを持つ現代人が、寝る前に意図して排除すべきこと。それは、ずばり、「デジタルの刺激」です。いまや若い人に限らず、中高年やさらに上の世代にとってもスマホは生活必需品になっています。ベッドに入ってから寝るまでの間にSNSをチェックしたり、ネット動画を観たり、ゲームをしたりするのが日課になっている人も多いはずです。
しかし、寝る前の使い方次第では、便利なツールも快眠を妨げる「毒」になる危険性が高いです。就寝前はスマホやタブレット、パソコンなどを見る時間を制限してください。 デジタルツールとの向き合い方を、見直すことで、寝つきも、睡眠の質も大きく変わってきます。
ではなぜ寝る前のデジタルの刺激が、毒になってしまうのか?それは、「ベッドで寝る以外のことをすると睡眠の質を下げる」からです。脳が「ここは寝る場所じゃない」と勘違いしてしまいます。
また、スマホやタブレット、パソコンなどのディスプレイから発せられるブルーライトの影響もあります。
寝る前にその強い光を目にすると、睡眠の誘発に欠かせないメラトニンの分泌が抑制されて、眠れなくなる。
→スマホの見過ぎは眠れなくなる上に、目にも大きな負担をかけるということ
寝る前のブルーライトを、できるだけ"デトックス" することは、睡眠の質だけでなく、目の健康にもメリットがあります。寝室にはスマホを持ち込まないなど、ベッドではスマホを眺めない工夫をしてください。
8.体内時計をリセットする
生体リズムのズレは「朝」に修正されます。アクションプラン2個目でお伝えしたように、私たちの体には体内時計という仕組みが存在します。放っておくと、ズレが生じてしまいます。 わずかのズレでも積み重なるとズレ幅は大きくなり、結果的に「昼と夜が逆転する」という事態にもなりかねないです。 起きているべき時間に寝て、寝ているべき時間に起きている状態が続くと、心身の健康状態にも悪影響を及ぼします。こうしたズレを修正するには、リズムを毎日リセットする必要があります。
→リズムのリセットに大きな影響を与える要素のひとつが「光」、とくに「朝の太陽の光」。
朝になって太陽の光を浴びることで、体内時計のズレがリセットされる。
そして、リズムのリセットに影響を与えるもうひとつの要素とされているのが「朝食」です。特に、夜更かししたり、徹夜をしたりした翌朝の朝食は重要です。睡眠中の体はいわゆる〝飢餓状態〟になっていますが、朝食を食べることで胃や腸などの消化器官が動き出します。それによって体が「朝が来て活動が始まった」と認識し、リズムがリセットされるというわけです。朝食に取り入れたい、体内時計をリセットしてくれる食材は、「炭水化物」と「タンパク質」です。つまり、夜更かしした翌朝の朝食には「お米と肉」です。しかも、軽くではなく、量をたくさん、ガッツリ食べた方が体内時計が調整されやすいことがわかっています。
朝はまず、太陽の光を浴び、朝ごはんはお肉とご飯をしっかりと食べてください。
9.「有酸素運動」をする
その日1日のパフォーマンスを格段にアップさせる、朝するべきルーティンのひとつに「運動」があります。朝15分の有酸素運動をすることで脳が最適化されます。その日はずっと集中力や認知能力、考察力、記憶力などを高い状態に維持できることがわかっています。さらに、翌日にも、良い影響を与える、非常に有意義なアクションであることも、研究によって証明されています。
・サイクリングやプールで泳ぐ etc..
〜「朝はそこまで時間がない」という人〜
→朝の通勤、通学の時にひとつ手前の駅で降りて「1駅分を早歩き」する etc...
うっすらと一汗かくくらいの有酸素運動を朝のルーティンに取り入れて、脳にエンジンをかけてあげてください。朝の「15分の有酸素運動」で脳が最適化され、集中力や認知能力、考察力、記憶力などが爆上がりします。
解説は以上です。人生の目的が明確な人ほど、睡眠の質が高く、朝の目覚めも良いことがわかっています。
生きがいや目的があるから、人生に不安がない。だから寝付きも良くなり、しっかり寝れる。しっかり寝れるから、体と心も十分に休まる。十分に休息できるから、目覚めてすぐに、精力的に活動できる。体調もメンタルも良好だから、集中力も行動力も上がる。日中、健全に活動できるから、夜もぐっすり眠れる。
こうした好循環が生まれることで、日々の睡眠の質が向上します。それどころか、人生の質が変わってきます。ですから、今一度、自分の人生に向き合い、自分なりの生きがいを見つけてください。ここから、あなたの睡眠賢者の道が始まります。今回の解説が勉強になった、参考になったという人は、コメントください。
2.「睡眠のゴールデンタイム」を意識する
3.週末の「寝だめ」をやめる
4.「昼寝」する
5.不要不急の早起きはしない
6.眠くなってからベッドに入る
7.ベッドでスマホを眺めない
8.体内時計をリセットする
9.「有酸素運動」をする
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