世の中には、外向型と内向型の2種類の人が存在します。あなたは子供の頃、あっという間に友達をつくれる外向型の人をうらやましいと思ったことはないですか?外向型は簡単に他者の信頼を勝ち取り、頭の回転も速く、行動も迅速にできます。性格も朗らかで、魅力に溢れている人です。そして職場でも、自然にリーダーシップを発揮します。
いっぽう内向型は、おとなしい性格で、新しい環境だと緊張して体が固まってしまいます。何をするにも優柔不断で、起こるはずもないことを、いつもくよくよ心配します。
→例えば、ドラゴンボールの孫悟空やワンピースのルフィなど、漫画の主人公たちもみんな外向型
しかし、内向型にも強みはあります。大切なのは、その強みを活かすために自分に合った戦略を練り、うまく操れるようになることです。優柔不断は裏を返せば思慮深く、心配性はリスクマネジメントにおいては有用な資質です。パーティーで必死に名刺を配らなくて済む方法や、友達を作る方法も存在します。おとなしくてもリーダーになれるし、声を荒らげなくても効果的に主張できます。
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このブログでは自分の強みを見つけ、磨きをかけていくための戦略を9個解説していきます。自分の性質を生かして仕事で活躍する方法や、様々なカルチャーに合わせて、コミュニケーションの取り方を柔軟に切り替える方法を学ぶことができます。
Contents
1.自分のタイプを知る
まず初めに、自分のタイプを知っておくことが大切です。次の15項目のうち、自分の当てはまるものの数を数えてください。
- たくさんの人と話すより、一対一で話す方が好きだ。
- 疲れた時は、とにかく家に帰って休みたい。
- 早口の人との会話は疲れやすい。
- できるだけ人混みを避けたい。
- 人混みに長くいると、疲れを感じるだけでなく不愉快にすらなる。
- 長い会話や騒がしい会話をした後はクタクタになる。
- 友人については、数よりも、本物の信頼できる友情を重視する。
- 突然邪魔が入ったり、予想外のことが起こったりすると、とても疲れる。
- おとなしい人、退屈な人、壁のある人、あるいは恥ずかしがり屋だと思われている。
- 観察が好きで、細かい部分を重視する。
- 物事を決める前には、経緯をしっかりと把握する。
- 口実をつけて、イベントや社交の場に出ないことがある。
- 物事について熟考し、細部まで分析することが好きだ。
- 大勢の前での発言は、全力で避ける。
- 人からの期待を大きなストレスに感じることがある。
これらの項目に当てはまる数が多ければ多いほど、あなたは内向型の傾向が強いです。ちなみに外向型の人は、反対の性質を持ちます。
2.1人になって充電する
多くの人は、内向型人間をこのように思っています。
・内向型は考えすぎ。
・すぐに気後れしたり、不安になったりする。
・内気で、無愛想で、チームプレイができない
などです。
しかし実際には、内向型と外向型が大きく異なる点は、元気を取り戻す方法にあります。
→外向型と違って、外的刺激によって元気を取り戻すことはできない
中には内向型でも、マシンガントークで話せる人や、どんな場合でもすぐに受け答えできる人や、バイタリティに溢れた人もいます。
しかし1日の仕事をやり終えた後、内向型の人が望むのは、自宅でのんびりとゴロゴロしたり、Netflixを一気見したり、本を読んだりすることです。
他にも、注目の的になるのを避ける、あらゆる側面を考慮してから行動に出る、話すよりも聞く方が多い、文字のコミュニケーションを好む、1人でする仕事が好きなどの特徴があります。これらの特徴は、内向型が仕事をする上で有利に働く場合もあれば、課題となる場合もあります。このブログを通して、自分自身を理解することに努めてください。
3.新しい環境に馴染むためのポイント
引っ越しや転職、移住など、内向型が新しい場所に移る時は、大きなハードルに直面します。誰かが手を貸してくれない限り、内向型はこのような問題を自力で克服する必要があります。内向型が新しい環境ならではの問題に直面した時、それを乗り越えて環境に馴染むためには、3つのポイントがあります。
1つ目.まずは1人と仲良くなる
新しい環境に移ったときに、まずすべきことは友人を1人作ることです。そうすれば、新しい環境にも馴染んで、居心地が良くなっていきます。職場の人や隣人で最も親切そうな、愛想のいい人を見つけて頼りにしてください。その人を足がかりに、他の人たちとも知り合っていけばいいです。
2つ目.1対1で話をする
大勢の人がいる場に出なければならない時、オススメはなるべく1対1で交流を図ることです。内向型にとっては1対1、もしくはそれに近い方が、人と知り合うには効果的です。
3つ目.傾聴できる能力を生かす
内向型の長所の1つは、相手の話にしっかりと耳を傾けることです。加えて、内向型ならではの感受性も相まって、的を射た、思慮深い受け答えができます。大勢の人の前で外向型のように振る舞うのではなく、目の前にいる数人の話にしっかりと耳を傾け、心からの興味と思いやりを示すことが大切です。これらの特徴を生かし、新しい環境に馴染む工夫をしてみてください。
4.苦手な電話への対処法
内向型の人は、電話に出るのが苦手です。電話はいきなり鳴り出し、相手がどこの誰なのか、どんな話を始めるかわからないです。また、電話中は相手の話を聞きながら、次は何と答えるべきか、頭を働かせなければならないです。とは言え電話に出なければ、それはそれで後ろめたい気持ちになります。電話で話す恐怖を克服するための方法は3つあります。
1つ目.「どのくらい時間があるか」を最初に伝える
あまり時間がない時や、電話に時間を取られたくない場合は、電話に出たときに次のように伝えてください。「5分くらいなら話せますが大丈夫でしょうか?」先にこのように伝えれば、不必要に長く電話をすることを防げて、要点だけを明確に伝える会話ができます。
2つ目.準備した内容に沿って話す
電話をかける前に相手にメールを送って、何を話し合いたいか事前に伝えておいてください。自分にとっても備忘録になるだけでなく、すぐに本題に入れるため、効果的かつ身のある話ができます。
3つ目.「改めて返事をする」と伝える
相手の提案について、すぐ判断ができない場合は、とりあえず次のように返事してください。「少し検討させてください。今日中に返事したいと思いますが、もし無理な場合は、明日中には必ずご連絡します」ここで相手の了承をもらっておけば、提案への回答をじっくり考えることができます。
5.力の浪費を最小限に抑える
仕事柄、出張が多い人もいると思います。様々なことでエネルギーを消費しやすい内向型の人は、エネルギーの使い方を慎重に計算することが大切です。
→例えば飛行機で移動する場合は、エコノミーではなくビジネスクラスの座席を希望し、宿泊先は4つ星以上のホテルを予約すること
・ホテルの場所は出張先のすぐ近くにすること
もちろん、出張経費にそれだけ出せる余裕がない場合もあります。その場合は、自分なりの工夫をすることで無駄なエネルギーの消費を抑えられます。例えば、フライトのチェックインを事前に済ませ、好きな座席を選ぶなどです。短いフライトなら窓際の席を選び、通路を行き来する人たちに睡眠を妨げられないようにします。逆に長時間のフライトなら、いつでも気軽に席をたてるように通路側の席を選びます。
また、余裕のあるスケジュールを組むことも大切です。例えば、対面のミーティングは1日1件までにするなどです。それと、朝は早起きして、その日の予定を頭の中で整理するようにしてください。会議の目的、出席者、想定される質問、会議の場所、会議の後の予定などを一通りおさらいします。出張中はスケジュールが変わったり、フライトで問題が発生するなど思いがけないことが起こったりする場合もあります。事前の計画と確認によって、そうした急な変更のリスクを減らすことができます。不測の事態が起こった場合に備えて、準備しておくことが大切です。
6.外向型と協力する
内向型と外向型は、陰と陽のようなものです。個性が大きく異なる両者がうまく連携すれば、チームとしての力や効率は絶大なものになります。職場において、正反対の性格の人とうまくやっていくためのコツを3つ紹介します。
1つ目.遂行能力を発揮する
職場において誰もが求めているのは、結果と遂行能力です。効率の良い仕事ぶりで結果を出し、上司を喜ばせ、チーム全員がのびのびと働けるようになれば、あなたと一緒に仕事をしたいと思う人も増えていきます。
2つ目.敬意を払う
お互いの働き方やリズム、仕事の目標、そしてチームを尊重してください。例えばアメリカでは、目標をきちんと達成できるのであれば、どんな仕事のやり方を尊重されます。そのような空気を作れれば、問題が発生して担当者の手に負えない場合でも、プロジェクトに関わる全員が集まって別のプランを検討できます。
3つ目.苦戦する仲間に手を差し伸べる
内向型の強みである几帳面さや細部へのこだわりを生かして、外向型の同僚が手を焼いている問題に、積極的に手を貸してあげてください。ただし、この戦術を頻繁に使うと、あなたは他人の問題処理に1日中追われる羽目になってしまいます。サポートする頻度を意識した上で、有効に活用してください。
7.社交イベントへの対処法
内向型にとって、エネルギーは最も重要な資産です。社交イベントに出かける前には、出席すべき理由を自分の中で明確にしてください。オススメは、次の質問を自分自身に問うことです。
- どうしても参加しなければならない理由は何か?
- イベントの主催者は誰か?
- 参加者は何人くらいか?
- 他に誰が参加予定か?
- そのイベントは自分にどのような関係があるか?他の参加者に知っている人はいるか?
- 人脈づくり以外にこのイベントでどんなことができるか?
これらの問いに対する答えをじっくりと考えた上で、出席するかどうかを検討してください。
自分の意思を再確認して、モチベーションがないとわかったら、行くのはやめていいです。それなら、家で本を読んでいた方が自分のためになります。一方、もし参加することに決めたなら、ネガティブな考え方はやめてください。「できれば行きたくない」「人脈づくりのためじゃなければいかないのに」といった考えはやめて、もっと前向きな態度で生産的に考えてください。
8.緊張への対策
ステージに立つ時、人前でスピーチを行う時、緊張するかどうかは内向型でも外向型でも関係ないです。
人は脅威に直面した時、自律神経系の作用によってアドレナリンが分泌され、闘争・逃走反応という生理学的反応が起こります。人前で話すことは、慣れない環境や状況、大勢の見知らぬ人々の中に身をさらすことになるので、頭の中では脅威とみなされます。批判をされたり、経験不足や、スピーチのスキルやテクニックが足りないことを気にしたりしていると、この脅威をより大きく感じることになります。この恐怖心を克服するには、2つの方法があります。
1つ目.脱感作
脱感作とは、自分が恐怖心を抱いている対象に強制的に接触することによって、扁桃体の感度を徐々に下げていく方法です。例えば高所恐怖症の人なら、恐怖のレベルをコントロールしながら、少しずつ高いはしごを登ったりします。これを活用して、人前に立つときの人数を少しずつ増やし、恐怖心に慣れていってください。
2つ目.イメージトレーニング
完璧な状況や、最高の結果につながるシナリオを何度も想像して、脳内で「正の強化」を起こします。落ち着いて、堂々とやってのける自分の姿をまざまざと思い描くことによって、エネルギーを奮い起こし、不安を和らげることができます。
これは、アスリートもよく使う方法です。例えば講演であれば、イメージを膨らませるために、会場の写真や過去のイベントの動画を送ってもらいます。そうして頭の中で思い開いて慣れておくと、本番での不安が軽減されます。またトレーニングの際は、刺激を適切なレベルに調整することが大切です。極端なトレーニングを行うと、目的とは逆の結果を招くこともあります。
9.謙虚に振る舞う
たとえワールドカップを目指すサッカーチームであろうと、マーケティングに力を入れているNBAチームであろうと、一瞬にして数十万ドルを稼ぎ出すウォールストリートのコンサルティング会社であろうと同じです。脚光を浴びているものが、真の影響力をもたらすとは限らないです。
内向型のように周囲からあまり注目されず、目立たない静かな人でも、チームに不可欠な役割を果たすことができます。グラントが”成功するために必要”と話す重要な資質は「謙虚さ」です。謙虚な人には3つの特徴があります。
- 自分の弱点や自分に欠けているものを知っている。
- 個人の利益よりもチームの利益を優先する。
- 常に勉強と練習を怠らない。
内向型の人はもともと控えめで腰が低く、集団を大切にするなど、職場で必要な資質を持ち合わせています。このような資質はチーム全体の雰囲気に影響を与え、伝染していきます。誰かの思いやりや利他的な行動を目の当たりにすると、人は胸を打たれたり、憧れたり、自分も見習おうと思ったりします。
つまり、謙虚な人が1人いれば、チーム全体のパフォーマンスが向上するだけでなく、雰囲気がなごやかになり、メンバー同士が助け合うようになります。
最後に、内向型は蘭(らん)に例えられます。成長するまでこまめに世話を焼く必要はあっても、成熟すれば見事に花を咲かせます。大切なのは、自分自身を理解することです。しかし、それに縛られないでください。自分をよく知ることによって、自分の限界を意識的に超えられるようになります。その際、内向型や外向型というレッテルで、自分の可能性を狭める必要はないです。これを機に、自分自身と対話し、理解に努めてください。今回の解説が面白かった、内向型でも頑張ろうと思えたという人は、コメントください。
2.1人になって充電する
3.新しい環境に馴染むためのポイント
4.苦手な電話への対処法
5.力の浪費を最小限に抑える
6.外向型と協力する
7.社交イベントへの対処法
8.緊張への対策
9.謙虚に振る舞う
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