「自分が喜ぶように、働けばいい。二つの本業のすすめ」 楠木新

こんにちは、あっきーです!

あっきー
寿命が延びた現代では、死ぬまで会社員をしている訳にはいかないです。

モコ
流石にヨボヨボの状態で働けないです。

中高年になると、会社生活もマンネリ化して、働く意欲も失いがちになります。そこで、会社員人生の後半戦をいい顔で気持ちよく過ごすためにも、第二の本業を考えたほうがいいです。

また、時代の流れは今、第二の本業を後押ししています。第二の本業を軌道に乗せている人達を見ていると、75歳までは安泰です。

この本には、会社員の皆さんに第二の本業を勧める理由と、第二の本業の見つけ方が20個書かれています。今回はその中から、特に大切な8個を解説していきます。老後が不安な方はもちろん、充実した日々を手に入れたい人におすすめのブログです。勉強になった、もっと知りたいと思った人はコメントください。

Contents

1.二つの本業を持てる時代になってきた。

あっきー
自分の会社生活を楽しむためにも、定年後に備える意味でも、会社の仕事以外に何か自分が打ち込める「第二の本業」を見つけるべきです。

モコ
最近は、働き方改革の取組みやコロナ禍への対応によって、テレワークの推進や副業禁止の緩和、兼業を認める会社も増えていますよね。
働き方改革の事例
・NTTの場合
→従業員の働き方を原則、テレワークにする方針を打ち出しており、制度を見直し、勤務場所は自宅を基本として、出社する場合は「出張扱い」にするという新たなルールを導入。
・メガバンクの場合
→希望する社員に、週休3日や4日の働き方を認める制度を導入する方針を明らかにしている。
・全日本空輸の場合
→コロナ禍の厳しい経営環境もあって、社員が兼業できる範囲を拡大して、他社でのアルバイトなどを認める方針を固めている。

あっきー
日本の代表的な会社もテレワークを進めるとともに、兼業や副業を認める方向に動き始めています。

また、かつては終身雇用的な考え方もあって、一旦転職などで退職した人を再雇用することは基本的には無かったです。 しかし現在は、人材の流動化や環境変化に対応するため、他社での経験や、専門性を自社に生かそうとしつつあります。 「カムバック制度」などの名称を付けて、一度退職した社員を積極的に採用する会社も増えています。

医療・健康機器メーカーの株式会社タニタの場合
「希望する社員を個人事業主に変える」という試みを企業として行っている

モコ
そういう柔軟な働き方ができる時代になってきたんだね。

2.昔よりも寿命が伸びている。

あっきー
あの国民的アニメ「サザエさん」を例に出します。
「サザエさん」に出てくる波平さんは54歳です。原作者の長谷川町子さんが、朝日新聞に「サザエさん」の連載を始めた1952年の日本人の男性の平均寿命は59.5歳です。医療状況や衛生状態など、今とはだいぶ違っていたと思われます。当時の定年は55歳なので、波平さんは54歳のサラリーマンで、翌年に定年退職して、少しゆっくりすればお迎えが来ると考えることができました。

若いうちは会社で仕事をがんばって、定年まで勤めあげると、盆栽いじりでもしていたら人生は終了です。この頃の日本は本当の意味で終身雇用だったと言えるかもしれないです。

ところが、現在の定年である60歳時点の平均余命は、男性で24年、女性で29年あります。

モコ
年齢で言うと、男性84歳、女性89歳まで平均で生きることになったんですね。

平均ですから、これより長生きする人も多く、さらに寿命は延びると予測されています。誰もが第二の人生を持てるようになっているのです。

波平さんと同じ54歳は、東野幸治さん、坂上忍さん、織田裕二さんです。現在の54歳は波平さんより圧倒的に若いです。寿命が延びて、かつ若返っています。これが、会社の仕事以外に「第二の本業を準備すべきである」という主張のもう一つの理由です。

3.会社員人生には、
定年を迎える前にこころの定年がある。

あっきー
会社員人生をライフサイクルで考えると、前半戦と後半戦があります。

 前半戦は40歳くらいまでです。新卒一括採用で会社に入社して、若いときは同期同士で、「仕事が忙しい」「あの上司で安心した」「来年は転勤になるだろうか」などと言いながら、行く先々の職場で評価を受けながら上位職を目指していく。

モコ
このときはみんな元気でやっているね。

ところが問題は後半戦、40代半ば以降です。この年代になっても、前半戦と同様な働き方をしていると今後のことを考えて悩む人が増えてきます。
彼らの発言をまとめてみると、

  • 「最近、成長している実感が得られない」
  • 「今の仕事が誰の役に立っているのかわからない」
  • 「このまま時間を過ごしていっていいのだろうか」
    ということになります。この状態を僕は「こころの定年」と名付けてみました。
・死ぬことが「人生の定年」
・60歳で「就業規則上の定年」
・定年前の中高年になったタイミングで働く意味に悩む「こころの定年」状態

この「こころの定年」は外から見ると「何の不満があるの」と思える人も同様な気持ちを抱えていることが少なくないです。会社員は誰しも、自らの長い人生を一本道でいきいきとは走り通せないです。

あっきー
この「こころの定年」を乗り越えるには、人生後半戦のどこかのタイミングで働き方、生き方の切り替えが必要になります。

4.働かないおじさんの正体。

あっきー
多くの会社では定年前の55歳ぐらいに役職定年があり、ほとんどの人はそこで管理職から外れます。

役職定年になると、まず何割かは給与が下がります。そのため50代前半の給与が一番高い会社が多いです。会社員の多くは頭ではわかっていても、実際に給与明細を見て初めて実感します。「役職がなくなって給与も減った。俺にはもう先がすべて見えているのだ」と一旦ショックを受けます。

モコ
周囲から見れば、社内のルールに沿った運用で当たり前のことですよね。

ところが、誰もが自分のことを2〜3割高く評価しているので、そこでまず落ち込みます。そして60歳で定年になるわけですが、 今は7〜8割の社員が定年後も65歳まで雇用延長で働いています。ただ60歳を過ぎて雇用延長を選択すると、 そこでまた給与がガクッと下がります。 半分以下になる会社も少なくないです。そうすると、寿命が延びていることもあって、老後の生活資金は大丈夫かと不安になる人もいます。

会社員人生の後半は、徐々に階段を下りていく現実があります。その間を、同ペースで会社の仕事中心の生活を送っていると、意欲を失い、仕事に対する姿勢も甘くなりがちです。その結果、 働く成果に比べて高い給料をもらっている「働かないオジサン」になってしまいます。 若い人や非正規で働いいる人たちから見れば羨ましい限りです。

あっきー
ところが、彼らは必ずしも「いい顔」をしていないです。

恵まれていることは間違いないのですが、たとえ額は低くても自分が生み出す成果に見合った相応の報酬を受けている人のほうが顔つきはいいです。この階段を降りていく時期を組織に頼っているだけでは、会社を離れたときにすることがなくて立ち往生してしまう人もいます。それこそが、働かないおじさんの正体です。

5.充実した老後ために必要なのが第二の本業。

あっきー
40代後半から50代といえば、まだ30年、40年の人生があるので、元気や活力を失ってしまうのはあまりにももったいないです。

このあたりでもう1回、何かをやってみる、将来に備えて変わることが求められています。その一つの解答が、「第二の本業を持つ」ということです。この「こころの定年」や「働かないオジサン」といった状況は、 長くなった人生を過ごすための通過儀礼でもあります。すなわち中年期のここを乗り越えれば、70代半ばあたりまでは充実して過ごせるということです。

第二の本業を持つことで自分自身が活性化して元気になり、それが会社での仕事ぶりにも表れてきます。また、相互に気分転換になるというメリットもあります。

あっきー
第二の本業というと、副業からの発想からか、本業と分けて考えがちですが、実は両者はつながっています。

右手と左手が身体でつながっているように、会社の仕事ともう一つの本業は、その人を通してつながっていて、相互の関係があります。会社の仕事の調子がよくなると、第二の本業もやりやすくなるし、第二の本業が育ってくると会社の仕事の質も向上します。つまりシナジー効果があります。

多くのことをやると疲れると考える人もいますが、人間は機械ではないです。生身の人間なのでやりたいことに取り組むとエネルギーがさらに湧いてきます。むしろ、やりたいことを我慢しているほうが、よほどエネルギーを消耗してしまいます。

もし会社で何か嫌なことがあっても「僕には第二の本業があるから、まぁいいか」と割り切れるようになります。会社の仕事ともう一つの本業が互いに気分転換になるのです。この効果は大きいです。

6.社内で応援してもらえる振る舞いをする。

あっきー
第二の本業を続ける上で大切なのは、同僚や上司とうまくやっていくことです。

モコ
それはなぜですか?

なぜかというと、社内の人間関係においては、機能的なつながりよりも心情的な結びつきのほうが強いからです。やはり日本の会社は共同体です。

第二の本業では、たとえやましいことがなくても、上司や同僚などから人事部に、「あいつは就業規則違反をしているかもしれない」と連絡されると、人事部としても動かないといけなくなる場合もあります。呼び出されて「どうなっているのか」と確認される可能性もあります。最終的には問題はないという結論になっても、何かしら面倒を抱えることになりかねないです。そのため、身近な人たちとの関係はうまくやっていくに越したことはないです。

第二の本業を持ちながら職場でうまくやっていくためには
まずは自分からは第二の本業について 「言いふらさない、自慢げに話さない」ことも意識してください。これは周囲の社員に対する一つのマナーです。 第二の本業のことを聞いて面白くないと思う人もいるからです。会社生活が味気なくて、今のままではどうにもならないと鬱々としている人は、第二の本業で楽しそうにしている姿を見れば不愉快になるかもしれないです。

会社との関係では自分が問題ないことを証明できたとしても、周囲との関係がうまくいかなければ第二の本業にも悪影響が出る可能性があります。 正しいことをしていると主張できることが大事なのではなくて、 第二の本業を問題なく進めて充実した時間を過ごすことが本筋です。

7.職場の仲間とウィンウィンの関係を築く。

あっきー
同期入社の人だけでなく、会社は友達をつくりやすい場所です。なにしろ共同体ですから、同じ村の中で子どもが友達をつくるようなものです。

これが村の外から来た人間だと、「あいつ、何者だ」と身構えますが、同じ村の中なので素性も知れています。

モコ
余計なことを考えずに安心して一緒に遊ぶことができますよね。

もちろん行き過ぎると、付き合いの範囲が限定的になって視野が狭くなるデメリットもありますが、僕は会社員にとって大きな財産だと考えています。

仕事をするために会社で働いているので、書類や案件の内容に注力するのは当然ですが、僕はもっと人との関係に重点を置くべきだと考えています。極端に言えば「友達を探すために会社に行く」気持ちでいいです。会社を離れると毎朝決まった時間に顔見知りの人が集まってくる場所なんて存在しないです。第二の本業を進める際にも社内に心を許した友人が何人かいると非常に心強いものです。仕事の質をめることにもつながります。効率や合理性だけを求めていては味気なくて誰かのために頑張る気にはなれないからです。

著者の場合
第二の本業を隠さないでやっていくことができたのも社内に応援してくれる人がいたからだと述べています。 同期入社の友人とか、職場で気の合う人といろいろ話すことが第二の本業のヒントにもなったそうです。お互いにウィン・ウィンの関係でやれるので、さらに会社の居心地がよくなってきます。

周囲の人たちを見て、相性が合えば友人や支援者になってもらう。逆に自分からその人たちに何か協力や援助できることがあれば進んでやってあげる。こういう関係が大切です。 会社の仕事を続けなら、第二の本業を気持ちよく進めていくためには、職場の仲間とウィン・ウィンの関係を築くことが一つのポイントです。

8.「第二の本業」の見つけ方。

第二の本業の見つけ方のテクニックを5つ紹介します。

 

▼テクニック 1 .身銭を切る。

会社員は何かにつけて会社のお金で済ませてしまう傾向があります。接待で飲食するのも会社のお金、出張で宿泊するのも会社のお金です。 それらの経費を会社に請求するのはもちろん何の問題もないですが、もう一つの本業を見つけるという観点から見れば失うものもあります。端的に言えば会社の枠組みの中に埋もれてしまいます。自分のお金を自分で使うことが大事です。

評論家の渡部昇一さん
本の中で「凡人の場合、身銭を切るということが判断力を確実に向上させるよい方法になる」と述べています。

あっきー

何でもかんでも、会社の経費を使おうとする管理職もいますが、少しはお金が貯まっても、自分の能力を磨く機会を失っていないかを点検したほうがいいです。

▼テクニック 2 .個人事業主からヒントを得る。

個人事業主に接触すると、会社員の自分を客観化することにつながります。社会的な要請に直接向かい合っている先達だからです。デザイナー、大工、小売店主、コンサルタント、理容師、税理士、写真家、プロスポーツ選手、芸人などなど多くの仕事があります。

あっきー

個人事業主の働き方と自分の働き方を重ね合わせてみると、会社員としての自分の立場がよくわかります。それだけ自分を深く掘り下げる機会になります。

 

▼テクニック 3.お金にできるかどうかを考える。

第二の本業に取り組むときに、自分の趣味も大切だという話をしました。ただ趣味だからと言って自分だけの範囲にとどめないことです。 端的に言うと、わずかでもお金をもらえることを考えるべきだと思います。もちろん「お金儲けを目的にせよ」と言っているのではないです。

例えば
老人ホームを訪問して得意の楽器を演奏して入居者に喜んでもらうことは素晴らしいことです。そのときに交通費や寸志でもいただけることがポイントになります。

お金は社会とのつながりを示す一つの証なので、その瞬間に社会的なつながりを持つ活動になります。 またお金をもらえるレベルを目指すことが自分の力量アップにもつながります。

 

▼テクニック4.魅力ある人に近づく。

起業や独立を勧める本では、ノウハウやスキルを身につけることが強調されがちですが、それは一つの方法論にすぎないです。 ノウハウやスキルを身につけたからといって、本当に自分のやりたいことが見つかるわけではないです。 第二の本業に取り組むこともできないです。だから、自分にとって魅力ある人、魅力のある先達に近づいて自分と重ね合わせてみることがおすすめです。「あの人のようになりたい」と思える人がいたら、その人の生き方に自分を重ねてみるのが一番確実な方法です。

 

▼テクニック5.信頼できる人に語る。

ポイントは話の聞き手がいるから自分を客観化できる点です。相手がいなければ思考が堂々巡りになってしまいます。一人だけでは自己分析はできないです。 また、他人に語ると同時にそれは自分に言い聞かせていることにもなります。この語るプロセスを経ながら新たな自分に近づき、第二の本業に出会います。

まとめ

解説は以上です。自分の向き不向きや、持ち味を知って、自分が楽しめる場所を探してください。ただ頭の中だけで考えていても進まないです。自分が少しでも「関心がある、面白い」と思ったことは、とにかくやってみてください。たとえ三日坊主でも、3日分の成長はできます。やり続けた先で、きっと自分が楽しめる場所が見つかります。今回の解説が勉強になった、参考になったという人は、コメントください。

「自分が喜ぶように、働けばいい。二つの本業のすすめ」
1.二つの本業を持てる時代になってきた。
2.昔よりも寿命が伸びている。
3.会社員人生には、定年を迎える前にこころの定年がある。
4.働かないおじさんの正体。
5.充実した老後ために必要なのが第二の本業。
6.社内で応援してもらえる振る舞いをする。
7.職場の仲間とウィンウィンの関係を築く。
8.「第二の本業」の見つけ方。

▼YouTube紹介

 

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事