こんにちは、あっきーです!
自分では何かを伝えているつもりでも、相手に伝わらなければ、意味がないです。
重要なのは、「伝える」ことではなく、相手に「伝わる」かどうかです。つまり、必要な努力があるとすれば、「伝える努力」よりも、「伝わるための努力」です。
この本では、著者の井上貴博(いのうえたかひろ)さんがアナウンサーという職を通して培った、52個のテクニックやコツを紹介しています。このブログでは、その中から僕が厳選した9個を解説していきます。仕事でも、プライベートでも役立つ内容を凝縮しているので、コミュニケーション能力を高めたいと思っている人におすすめのブログです。
Amazon⇨ https://amzn.to/3Tlj4sx
楽天⇨ https://item.rakuten.co.jp/book/17092423/
このブログが勉強になった、もっと知りたいと思った人は、いいねやコメントください。
Contents
句点(。)をたくさんつけながら話す
世の中を見渡すと、わかりやすい話をする人は、早め早めに丸をつけて話しています。 バスガイドさんによるガイドなどが典型的です。「右側に見えますのは東京タワーですが、東京タワーは高さ333メートルで、昭和33年に完成した自立式鉄塔で...」
「右側に見えますのは東京タワーです。 東京タワーの高さは333メートル。 昭和33年に完成した自立式鉄塔です」やはり、丸をつけると圧倒的に情報が明瞭になります。丸をたくさんつけるにあたっては、「が」「けど」を減らすのがポイントです。
例えば、「お茶を出していただきましたが、コーヒーがよかったです」という一文。この場合は、「お茶を出していただきました。でも、コーヒーがよかったです」の2文に分けることができます。
「が」「けど」を使いそうになったら、いったん丸を置いて、文章を区切る。これを意識するだけで、かなりすっきりした話し方に改善できます。
▼端的に伝えるためのポイントは「丸(句点)をたくさんつけながら話すこと」
- 情報を、端的に伝えるためのポイントは、「丸(句点)をたくさんつけながら話すこと」。丸をつけると圧倒的に情報が明瞭になる。
- 丸をたくさんつけるにあたっては、「が」「けど」を減らすのがポイント。
おばあちゃんに話すようにゆっくり話す
間を怖がる人は、伝えたい気持ちや伝えたい内容があるのに、言葉が出てこない自分に対してイライラします。そして、言葉が出てこないと気持ちが焦り、ますます言葉が出てこない悪循環に陥ります。
しかし、聞き手の立場からすると、間はそれほど不快なものではありません。
むしろ、間をとってくれたほうがありがたいこともあります。特に、早口な人の話を聞いたとき、「もっとゆっくりしゃべってくれないかな」「ちょっと待って! 考える時間がほしい」と感じることが多いからです。
重要なのは、「間」です。話し手が間を置くことで、聞き手は、話の内容を咀嚼しながら、次の話に備えることができます。
結果として、内容全体を把握できるようになります。対面で話している場合、話し手が沈黙している時間に、聞き手は、疑問に思っている内容について、質問を差し挟むこともできます。
ゆっくり、丁寧に間をとりながら話すと、情報はより伝わりやすくなります。間のとり方は、自分のおじいちゃんやおばあちゃんに話すときのペースが目安です。おじいちゃんやおばあちゃんに対しては、誰もが聞きやすいように、ゆっくり間をとりながら話しているはず。
その話し方をイメージすると、適度な間をとることができるようになります。また、話すときの間は、自分が思っている5倍くらい多くとっても大丈夫です。「5倍」というと、誇張がすぎますが、感覚的にはそのくらい大胆に間をとってもいいということです。
間をとると、聞き手の注目を集め、言いたいことを強調する効果も得られます。聞き手が自分で余白を埋めることで、思い思いのメッセージを受けとってくれる効果があります。
▼「間」を長くとるように意識
- 聞き手の立場からすると、間はそれほど不快なものではない。むしろ、間をとってくれたほうがありがたいこともある。
- 話し手が間を置くことで、聞き手は、話の内容を咀嚼しながら、次の話に備えることができ、結果として、内容全体を把握できるように。話すペースは、自分が思う以上にゆっくりでいい。
伝えたい情報は1つに絞る
人は、多少話し下手でも、聞きたいことを丁寧に教えてくれるセールスパーソンから物を買いたいと思います。
一方、必要としない情報を押しつけられるのは、不愉快に感じることもあります。「そんなこと別に知りたくないし...」という気分になります。自分が普段買い物をするときには、情報を押しつけられるのを嫌がるのに、なぜか売り手側になると、ついつい情報を押しつけたくなります。
売り手側は、情報を与えることで、お客さんの心を後押ししたいと考えます。買ってもらえるか不安なので、ついつい情報を詰め込みたくなります。
しかし、情報を詰め込もうとしても、逆効果になってしまいます。 あれこれ詰め込もうとせず、1つの情報をゆっくり丁寧に伝えるべきです。5分間で何かを伝える場合、伝わる情報はせいぜい1つです。
会議やプレゼンなどで伝えたいことがたくさんあるとき、一気に伝えようとするのではなく、情報を1つに絞ってください。情報を絞るときのコツは、一度書き出してみることです。プレゼンをするなら、事前に内容をひと通り書き出してみます。 一言一句、正確に書き出す必要はありません。
言いたいことを、箇条書きで並べていく程度で十分です。ひと通り書き出したあとに優先順位をつけ、情報を1つに絞ります。 そして、プレゼン本番では、絞った情報を的確に伝えてください。
ゆっくりでもいいので、一番伝えたいことに絞って伝える。そうすれば、 伝えたい情報を確実に届けることができます。
- 伝えたいことを箇条書きで書き出してみる。
- 書き出したことに優先順位をつけてみる。
- 情報を1つに絞って、その情報を的確に伝える。
あれこれ伝えようとしても逆効果です。1つを丁寧に伝えてください。
▼話す情報を絞ることも大切
- 間を置くことと関連して、「話す情報を絞る」というのも大切なポイント。情報を詰め込もうとしても、逆効果に。あれこれ詰め込もうとせず、1つの情報をゆっくり丁寧に伝えるべき。
- ポイントは3つ。1つ目、伝えたいことを箇条書きで書き出してみる。2つ目、書き出したことに優先順位をつけてみる。3つ目、情報を1つに絞って、その情報を的確に伝える。
あれこれ伝えようとしても逆効果。
「ものすごく」 「めちゃくちゃ」など過剰な修飾語は省く
しかし、 修飾語が多すぎると、かえって言葉にインパクトがなくなります。ラーメンに例えると、「全部載せラーメン」を食べ続けていると食傷気味になり、トッピングのありがたみが薄れるのと似ています。全部載せラーメンに飽きた人が、 シンプルなラーメンを食べると、新鮮な美味しさをあらためて実感しやすいです。
これは、言葉も同じです。みんなが過剰な修飾語を使っているなかで、1人だけシンプルな言葉づかいをすると、かえって伝わりやすくなります。
修飾語を削るにあたっては、まず修飾語の使いすぎに気づくことが肝心です。同僚に、「今日はめちゃくちゃ暑いね」と言ったあと、自分で気づけば、次こそは回避しようとする意識が働きます。このように、意識することで、修飾語を減らしていけます。
修飾語を使うなら 「ここぞ」というときに限定してください。
その際、「めちゃくちゃ」「ものすごく」ではなく、「法外な」「とてつもない」「並外れた」など、耳新しい言葉を使うとよりインパクトがあるでしょう。次の言い換えも参考にしてみてください。
「すべて」は「ことごとく」「ありとあらゆる」「一つ残らず」に言い換えてみてください「さまざまな」は「バラエティに富む」「広範にわたる」「多種多様な」に言い換えてみてください
「良い」は「完璧な」「望ましい」「理想的な」に言い換えてみてください「悪い」は「残念な」「有害な」「あくどい」「言語道断」に言い換えてみてください。
修飾語を使うのは、「ここぞ」というときに限定してください。
▼「修飾語」はここぞのとき限定!
- 情報を絞るだけでなく、過剰な修飾語もできるだけ省くのが理想。みんなが過剰な修飾語を使っているなかで、1人だけシンプルな言葉づかいをすると、かえって伝わりやすくなる。
- 修飾語を削るにあたっては、まず修飾語の使いすぎに気づくことが肝心。修飾語を使うのは、「ここぞ」というときに限定を。
身近なモノと比べてイメージをふくらませる
比較の代表例として市民権を得ているのが、「東京ドーム○個分の広さです」という表現です。実際には「東京ドーム10個分」と言われてもよくわからないですが、 そう言うと、なぜかみんな納得してくれます。
さらに、比較するときのコツを挙げるとするなら、対象を1つに限らず、2〜3個提示することです。
身近なもので比較すれば、「ヘー」という共感を呼びますし、よくわからない比較対象を持ってくれば、笑いが生まれます。比較をすると、端的に伝わるだけでなく、相手の共感やリアクションを引き出すことができます。1つだけでなく、2つ3つと比べれば、わかった気になります。具体的な比較対象を示して、相手のリアクションを引き出してください。
▼情報は比較してイメージを膨らませる
- 「情報を比較する」というのも、端的に伝えるうえでは重要な技法。 「比較する」とは、何かを別のものに置き換えて、 イメージを膨らませる手法。
- 1つだけでなく、2つ3つと比べれば、わかった気になります。具体的な比較対象を示して、相手のリアクションを引き出す。
「うまく話そう」と思わなくていい
緊張して手に汗をかき、体が固くなり、言葉も声も出にくくなります。
でも、そもそも「うまく話す」とは、一体何でしょう?予定通りとかミスなくこなすとか、そういう次元を超えたところで「伝わる・伝わらない」は決まります。だから、うまくやりたいというのは、ベクトルが間違っているようにも思えます。
緊張を回避するためには「すべては実験だ」と思うことが有効です。何事も実験と思えば、肩の力が抜けます。「実験なんだから、うまくいかなくて当たり前。失敗したらやり直せばいい」という意識でとり組めます。
コミュニケーションも仕事も、すべては実験です。実験だと思って、何でもやってみることが大切です。
▼「すべては実験」で緊張を回避
- 予定通りとか、ミスなくこなすとか、そういう次元を超えたところで「伝わる・伝わらない」は決まる。緊張を回避するためには「すべては実験だ」と思うことが有効。
- コミュニケーションも仕事も、すべては実験。実験だと思って、何でもやってみることが大切。
自分を主語にして話す
会社の会議でも、「消費者は」「世間では」「若者は」などと、大きな主語を借りて、自分の意見を語ろうとするケースが多いのではないでしょうか?
それは、主語を大きなくくりにすると、逃げ道ができるからです。「国民はそう考えているんじゃないかと思ったんです」「私の想像が間違っていたのかもしれません」このように、あとから、いくらでも言い訳ができます。
けれども、主語を大きなくくりにして語っていると、当事者意識が薄れてしまいます。当事者意識のなさが聞き手に伝わり、心のなかで「覚悟がない人」という漠然とした印象を抱かれてしまいます。リスクのない言葉では、自分の思いは伝わりません。覚悟を持って発する言葉だからこそ、人に伝わるのだと思っています。
要は、自分が傷つく覚悟があるのかどうかです。覚悟を持って、自分の意見を発信するからこそ伝わります。話すときは、他人事にせず、当事者意識を持ってください。
▼覚悟を持って発する言葉だからこそ伝わる
- 主語を大きなくくりにして語っていると、当事者意識が薄れてしまう。しかし、リスクのない言葉では、自分の思いは伝わらない。
- 覚悟を持って発する言葉だからこそ、人に伝わるのだと思っている。要は、自分が傷つく覚悟があるのかどうか。話すときは、他人事にせず、当事者意識を持つこと。
自分の意見をシンプルに言い切ることをためらわない
よく使われる曖昧な言い回しに「〜させていただきます」「〜と思います」があります。
例えば、プレゼンをするとき、次のような挨拶をしばしば耳にするのではないでしょうか?「これからプレゼンをさせていただきたいと思います。 よろしくお願いします」
本来は「これからプレゼンをします。よろしくお願いします」でよいのですが、多くの人は、シンプルに言い切ることに躊躇(ちゅうちょ)します。「減点を減らす」 「ミスしない」 「嫌われない」 という方向を探っていくと、言葉はどんどんマイルドになっていきます。直接的な表現を避け、角が立たないことを意識するあまり、どうしてもまどろっこしい表現になってしまうのです。
ほかにも、ありがちな定型文には注意が必要です。「議論が求められます」「これは難しい問題ですね」「これからの動きに注目が集まりそうです」いずれも、もっともらしい言い回しですが、実はほとんど中身のない言葉です。要するに言いたいことは、「私にはよくわかりません」ということだからです。
どんな職業でも、すぐには結論を出しにくい状況を経験するはずです。そんなとき、曖昧な言葉でその場をまとめたい気持ちはわりますが、曖昧な言葉に逃げないことが大切です。
曖昧な言葉を使わず、シンプルな言葉だけで伝えてください。
▼自分を主語にして曖昧な言葉で逃げない
- 自分を主語にすることに関連して、曖昧な言い回しを使わないことが重要。どんな職業でも、すぐには結論を出しにくい状況を経験するはず。そんなとき、曖昧な言葉に逃げないことが大切。
- 曖昧な言葉を使わず、シンプルな言葉だけで伝える。 勇気が必要だが、とても重要なポイント。
あえて逆の立場から反対意見を考えてみる
自分自身の意見に対して、少し距離をとって、「本当にそうなのかな?」と客観的な疑いの目を向けてみることが大切です。また、さまざまな角度から思考できるよう、日頃から頭の訓練をして、習慣化しておくことが重要です。
この習慣は、みんなの意見に流されそうになったときにも、威力を発揮します。僕たちは、二者択一の二元論で、わかりやすく、白か黒かで決着をつけようとする傾向があります。
世の中、「10対0でAが正しい」ということはないのに、「Bが絶対に悪い」という同調圧力が働きがちでもあります。そんなときは、いったん立ち止まって「本当にそうなのかな?」と、自問自答してください。そして、逆の立場から反対意見を考えてみるのです。すると、物事にはグレーな部分があることに気づき、冷静に判断できるようになります。
みんなの意見に同調するのはラクな選択です。一方で、「本当にそうなのかな?」と自問自答し、 逆の視点から意見を投げかけるのは勇気の要る行為です。しかし、あえて反対の視点から意見を提示すれば、建設的な議論を促すことができます。
▼自分の意見に対し客観的な判断をする
- 自分の意見を言うことは大事ですが、「自分の意見こそ絶対に正しい」と思い込むのは、ちょっと危険。
- 自分自身の意見に対して、少し距離をとって、「本当にそうなのかな?」と客観的な疑いの目を向けてみる。物事にはグレーな部分があることに気づき、冷静に判断できるようになる。
まとめ
- 句点(。)をたくさんつけながら話す
- おばあちゃんに話すようにゆっくり話す
- 伝えたい情報は1つに絞る
- 「ものすごく」 「めちゃくちゃ」など過剰な修飾語は省く
- 身近なモノと比べてイメージをふくらませる
- 「うまく話そう」と思わなくていい
- 自分を主語にして話す
- 自分の意見をシンプルに言い切ることをためらわない
- あえて逆の立場から反対意見を考えてみる
▼YouTube紹介
▼書籍の紹介
⬛伝わるチカラ 「伝える」の先にある「伝わる」ということ(井上貴博著 / ダイヤモンド社)
Amazon⇨ https://amzn.to/3Tlj4sx
楽天⇨ https://item.rakuten.co.jp/book/17092423/