『年収が増えれば増えるほど、幸せになれますか? お金と幸せの話』 前野隆司著

こんにちは、あっきーです!

「もっと給料が高くなったらいいな。」と思ったことはありませんか?

あ、あります!!!

そうですよね。では、年収が増えれば増えるほど、幸せになれますか?結論から言うと、年収が増えても、さほど幸せにはなれないです。

ところが、私たちは、お金=幸せという、間違った答えを導きがちです。

それでは、いつまで経っても、幸せにはなれないです。もちろんお金は大切ですが、幸せを構成する一要素にすぎないです。

幸せになるための知識は、実はたくさんあります。幸福学は、今はまだ多くの人には知られていないです。しかし学んで、実践すれば必ず幸せになれます。

この本では、そのノウハウを50個紹介されていますが、このブログでは7個に厳選して解説していきます。

年収の高い低いに関わらず、幸せになりたい人におすすめのブログです。勉強になった、もっと知りたいと思った人はコメントください。

参考文献
⬛年収が増えれば増えるほど、幸せになれますか?: お金と幸せの話(前野隆司著 / 河出書房新社)
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Contents

非地位財に消費する。

一般論として、モノを買っても幸せは長続きしない、という研究結果が知られています。モノの消費よりも、コトの消費のほうが幸福感に寄与するという研究結果があります。

つまり、優越感を得るために高い車を買うよりも、好きな人とドライブに行ったほうが幸福度は高まる、ということです。

好きな人とドライブに行くのが目的なら、中古車だって、レンタカーだっていいのです。

他人との比較によって満足が得られる財を「地位財」といいます。他人との比較とは関係なく満足が得られる財を「非地位財」といいます 。

地位財
  • お金
  • 社会的地位
  • モノ
非地位財
  • 健康
  • 自主性
  • 社会への帰属意識
  • 良質な環境
  • 自由
  • 愛情

地位財は、お金、社会的地位、 モノなどです。非地位財は、健康、自主性、社会への帰属意識、良質な環境、自由、愛情などが挙げられます。

一番の違いは、地位財による幸福は長続きしないのに対し、非地位財による幸福は長続きすることです。

高級車を手に入れると、その瞬間は嬉しいかもしれないですし、きっと自慢したいと思います。しかし、多くの場合、 やがて幸せは薄れ、また別の車が欲しいと思うようになります。 お金、地位、モノを得ることによって得られる優越感は、はかないものです。

しかも、自慢されて嬉しい人はいないので、あまり自慢ばかりしていると、友達をなくします。 

自慢は幸せにはつながらないということだね。一方、好きな人とドライブに行った思い出は、非地位財。 非地財は、一生モノになりえるね。

 

そして、優越感が幸せをもたらさない理由に、優越感の裏側には、必ず劣等感が隠れていることが挙げられます。優越感と劣等感は、表裏一体です。

100万円のワインを落札して優越感を得ようとする人は、200万円のワインを落札した人に対して、劣等感をおぼえることになるのです。

タワーマンションの20階の部屋を買って、自分は勝ち組だと威張っている人が、30階の住民に劣等感をおぼえるようなものです。

ポイント
どんな場所にも上には上がいますから、これでは永久に幸せを得ることはできません。年収1億円の人がなぜ劣等感をおぼえるのか、腑に落ちましたか?地位財よりも、非地位財を大切にしてください。

莫大なお金と時間よりも、熱中できるものを大事にする。

ファッション通販サイト「ZOZOTOWN」で財を成した前澤友作さん。彼は、2019年、持ち株の大半をソフトバンクグループに売却し、社長の座から退きました。

ZOZOの株価は、2018年をピークに急激に下落しているので、潮時だと考えたのかもしれません。前澤さんは莫大なキャッシュを手にしました。

ここで多くの億万長者が直面するのは、そのお金をどう使って幸せになるかということです。ビジネスに熱中していれば、余計なことを考えずにすみます。

しかし、引退してしまうと、莫大なお金と時間が手に入る代わりに、熱中できるものがなくなります。 そのことが億万長者たちを苦しめます。

自由時間の長さと、幸福度の関係を調べた内閣府の調査があります。

この調査によれば、自由時間の長さは幸せに結びつかない事がわかりました。むしろ、自由時間の短い人のほうが幸せを感じているという結果が出ています。

ただし、失業者は自由時間が多くて不幸せになりやすいと考えられるなど、他の要因の影響もあります。そのため、単純に「自由時間が短ければ幸せ」とは、言い切れない面はあります。そうお断りした上で、自由時間と幸せの話を続けます。

長年、会社で働いてきた人が定年を迎え、多額の退職金とストレスフリーな生活を手に入れます。にもかかわらず、幸福度が下がってしまったというケースは、実は珍しくないです。

 

また、働き方改革によって自由時間が増えたことで、何をすればよいかわからないと、悩む人が増えているという話もあります。

ある人は、家にいるのも嫌なので、漫画喫茶に通って暇をつぶしているといいます。お金があっても、自由な時間があっても、それだけでは幸せにはなれないのです。 自分が熱中できるものや、社会から必要とされている実感があって、初めて、私たちは幸せになれます。

これは、研究によって明らかになっていることです。

生きがいや、やりがいを見つけている人は、幸福度が高く、見つけられていない人は幸福度が低いです。

前澤さんの場合、「宇宙に行く」という夢に活路を見出したようです。 幸福学の研究では、大きな目標を立て、それに向かって邁進することで人は幸せになれることがわかっていますので、悪くない目標設定だと思います。

目標がかなうか、かなわないかは問題ではないです。失敗しても、チャレンジし続ければ不幸にはなりません。

目標に向かう過程が、幸せをもたらしてくれます。その意味では、前澤さんの「宇宙に行く」という選択は、理にかなっていると言えます。あなたも、何か、熱中できるものを見つけてください。

幸福度には限界があることを知る。

日本人の平均年収は、およそ440万円です。 それよりちょっと上、500〜600万円あたりが、一般的な日本人の「幸福度の壁」ではないかと思います。 

なんであるラインで幸福度が頭打ちになるの?

簡単にいうと、理由は、あるラインを超えると「ぜいたく消費」になるからです。

例えば、ワインを買う際、今は1000円も出せば、プロのソムリエは別としても、私たちにとっては悪くないワインを手に入れることができます。

それが1万円のワイン、10万円のワインになったところで、幸福度は10倍、100倍にはならないです。「ぜいたく消費」は、一見うらやましいと思いがちですが、実際にやってみると、想像するより幸福度は高くないです。

また、1000円のワインを飲んで「最高に幸せだ」とアンケートに答える人は、3000円のワインを飲んでも、1万円のワインを飲んでも、 「最高に幸せだ」と答えるはずです。

一方、1000円のワインを飲んで 「美味しくない、もっと高いワインが飲みたい」と思う人は、1万円のワインを飲んでも、10万円のワインを飲んでも、「こんなの嫌だ、もっと高いワインが飲みたい」と思うはずです。

1000円の自分にも、10万円の自分にも満足できないです。

これこそが、多くの人が憧れる「ぜいたく消費」の正体といえます。

ポイント
この本を読んでいるみなさんは、華美な宣伝、広告、メディアの煽りにだまされないでください。 ぜいたく、ゴージャス、プレミアム感、ラグジュアリーを煽る広告は多いですが、これらは長続きしない幸せしかもたらさないです。

感謝すること、やりがいを持つこと、そして利他の精神で生きること。

ある経営者がこんなことを言っていました。 「サラリーマンはすごいビジネスモデルだ」と。

原始時代は、狩猟や採集などの仕事を自分でしなければ、飢え死にしていました。誰もが自立心を持って、自分の責任で生きていました。

しかし、サラリーマンは、黙って言われたことだけをしていても毎月、安定的にお金が入ってきます。

人類の歴史から見ても、たしかにすごいビジネスモデルです。にもかかわらず、 「なんでこんなに給料が低いんだ」「自分は貧乏で不幸だ」と愚痴を言っている人をよく見かけます。

甘やかされた結果、幸せを感じる力が鈍っているのではないでしょうか?

もちろん、奴隷のような労働を強いるブラック企業は論外です。 非正規雇用の貧困問題も、一刻も早く解決すべきです。

しかし、そこそこの年収を得ているのに、文句ばかり言っているのは、自ら不幸を選んでいるようなものです。

年収が低くても、やりがいを持って生きている人は幸せです。

たとえばアーティストとか、フォトグラファーとか、ダンサーなど、食えなくても幸せそうな人が少なくないです。だいたいそういう人には、感謝する気持ちと夢があります。

リスクはありますが、 起業家の人も幸せそうに見えます。

お金持ちになりたいとか、社長になりたいとか、そういった動機で起業して成功した人はほとんどいないです。

世の中をよくしたいとか、人の幸せに貢献したいとか、あるいは好きで好きで仕方がないとか。そんな思いで始めたことが、たまたまビジネスになったという人が圧倒的に多いです。

 

そして、共通しているのは、なんらかの独自の道を歩んだからこそ身につけた強みと粘り強さを持っていて、魅力的です。

ポイント
感謝すること、やりがいを持つこと、そして利他の精神で生きること。この三つを持っていれば、もしも年収が3分の1になったとしても幸せでいられます。この3つを忘れないでください。

老後に大切なのは2000万円よりも、人間関係。

金融庁が発表した、 「老後資金は2000万円必要」とする報告書が賛否を呼びました。

しかし、本当に2000万円も必要なのか。2000万円ないと、幸せになれないのでしょうか。

まず、2000万円という数字が一人歩きしていることに疑問を感じます。 平均値は2000万円なのかもしれませんが、一部のお金持ちが平均値を押し上げているので、実際はもっと少なくてかまわない可能性があります。

お金持ちに必要な老後資金と、私たち庶民に必要な老後資金は違う。 都会で必要な老後資金と、地方で必要な老後資金も違うよね。

そうです。自分はいくら必要なのか、自分の頭で考えることが大切です。くれぐれも2000万円という数字に振り回されないようにすべきだと思います。

 

それに、老後の備えとして大切なのはお金だけではないです。 お金以上に大切なものがあります。 それは人間関係です。

人との関係をちゃんとつくっておくことのほうが、お金を貯めることよりも大切だと思います。専門的な言葉でいえば、金融資本を増やすことよりも、社会関係資本を増やすことに目を向けるべきです。

社会関係資本が充実している国として知られているのが、「世界一幸せな国」とも呼ばれるブータンです。 ブータンの平均年収は、約20万円です。 決して経済的に恵まれているわけではありません。

しかしブータンの人には、困ったときに助けてくれる人が50人いると言われています。

誰かが病気になったら、少しずつお金を出し合う。 ケガをして歩けなくなった人がいたら、みんなで世話をする。 50人で助け合っていれば、そこまでお金を貯めなくてもやっていけるのです。

保険と同じ考え方です。2000万円持っている孤立した人より、200万円ずつ持っている50人が助け合ったほうが、いざというとき安心です。

ポイント

現代的なインターネットや人工知能の力も利用しながら、人と人とのつながりと助け合いを取り戻すべきです。つながりのある社会を取り戻すこと。

そうしなければ、私たちは幸せになれないです。人間関係を大切にしてください。

「自己肯定感」を持つ。

日本人は、自己肯定感が低いという調査結果があります。自己肯定感の高い人は、お金がなくても「自分は大丈夫」 「なんとかなる」と思えます。 老後の不安があっても、 「自分なら年をとっても稼げる」「どんな仕事だってできる」と思えます。

しかし、自己肯定感の低い人は、お金やモノで不安やコンプレックスを埋めようとしがちです。

お金に頼らない幸せを手に入れるための方法の一つは、自己肯定感を高めることです。

どうやって自己肯定感を高めればいいの?

人とコミュニケーションをとるのが一番だと思います。

 一人で考えていると、視野が狭くなり「自分なんてダメだ」「これからが不安だ」と思いがちです。そこで別の視点を取り入れてみることです。

人と話していると、自分では気づかなかった長所や、意外な特技が見えてきます。自信を失っているとき、「大丈夫だよ」 「君はできるよ」と励ましてもらえます。

ポイント
 信頼のおける仲間や、ありのままの自分を受け入れてくれる家族を持つことが、自己肯定感を高めるポイントです。

ネガティブな言葉を「引き算」 することも効果的です。 注意して自分を観察すると、「だって」「でも」「どうせ」 「むかつく」など、ついネガティブな言葉を口にしている自分に気づきます。言葉には言霊が宿っているという人もいます。

ネガティブな言葉が口から出そうになったら、飲み込んで、ポジティブな言葉に言い換えてください。そして、人とコミュニケーションを取り、自己肯定感を高めてください。

感性豊かに生きる。

感性を磨けば、わざわざお金をかけてディズニーランドになど行かなくても、近くの公園に行くだけでも十分、幸せになれます。 本来、幸せは私たちの目の前に転がっているものです。それに気づくことができるかどうかです。

普段意識することのないペットボトルだって、感性豊かに考えてみれば、すごいものだということがわかります。

ペットボトルは石油からできています。 石油は何億年もの間、水中生物が堆積して生まれます。その石油を、人間の技術で、ペットというプラスチックに変え、そのペットをボトルの形にしているのです。

何億年もの自然の結晶と、人類の叡智が合わさって、目の前のペットボトルは生まれている。

こう考えると、感動できるね!

ペットボトルだけではないです。このことは、すべての人工物について言えます。自然も素晴らしいですが、人工物もまた素晴らしいものです。

お金でなんでも買えると勘違いしている人は、飽きたなどといって、すぐにものを 捨てたりします。しかし、このように感性豊かな考え方をしていれば、一つのものを大事にしようと思うのではないでしょうか?

ポイント

小さな美しさや面白さを、どれだけ深く感じ取れるか。かすかな変化にどれだけ気づけるか。それが人生の幸せにつながります。

これからは、感性豊かな考え方を意識してください。

まとめ

解説は以上です。「年収が上がれば幸せになれる」そう思っているうちは、幸せになれないです。その思いを手放して、はじめて、幸せは向こうからやってきます。これが幸せの本質です。

あなたの1度きりの人生で、本当にやりたいことはなにか、考えてみてください。それに邁進していれば、お金のことは気になりませんし、あとからついてきます。

今回の解説が勉強になった、参考になったという人はコメントください。

    『年収が増えれば増えるほど、幸せになれますか? お金と幸せの話』
    1. 非地位財に消費する。
    2. 莫大なお金と時間よりも、熱中できるものを大事にする。
    3. 幸福度には限界があることを知る。
    4. 感謝すること、やりがいを持つこと、そして利他の精神で生きること。
    5. 老後に大切なのは2000万円よりも、人間関係。
    6. 「自己肯定感」を持つ。
    7. 感性豊かに生きる。

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    ⬛年収が増えれば増えるほど、幸せになれますか?: お金と幸せの話(前野隆司著 / 河出書房新社)
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